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90.恋心2


90.恋心2

子には、気になる人がいた。

どうしてもその人の事が、頭から離れないのだ。

どんな事でも、その人に繋げて考えてしまう。

その人の事を話せば、いつまでもいつまでも話せるほどになっていた。

そうは言っても、A子には既に優しい夫がいた。

殆ど何も不満はなかった。

唯一、その人の事が頭から離れない事だけが、大きな問題となっていた。

A子にとっては、その人の言動が気になり、その人の事を考えると、感情が揺り動かされてしまうのだ。

ついイライラして、夫に八つ当たりまでしてしまう始末だった。

A子はいつも「どうにかしなければ」と思っていた。

それでも、その人の目が気になるのだ。

A子は問題を大きくならないよう、その人と会う時は、何事もないような素振りをしていた。

それでも「次は、どんな事を言われるのだろう」と、気になってしかたなかった。

もはやA子にとっては、絡められ見動きできない、蜘蛛の糸のように感じるほどになっていた。

A子は何も気にしていない素振りをみせていたため、その人から信頼され、相談を受けることもしばしばだった。

けれども、それももう限界近くの爆発寸前まで来ていた。

と同時に、A子は世の中では私だけでなく、同じような悩みを抱える数多くの人達がいることも十分に承知していた。

そのため、気分転換をしながら、何とかやり過ごしていた。

A子は今日も夫に愚痴をこぼした。

「ねぇあなた、今日もお義母さんがね・・云々。

・・考え方が違い過ぎるのよ」

補足

嫁と姑の問題は、遠い昔から変わらない大きな問題の一つだといえるだろう。

もちろんこの問題だけでなく、常に頭から離れない愚痴の一つや二つこぼしたい事は、様々あるといえるのかもしれない。

だとしたら、見方によれば、恋と似ているといえるのかもしれない。

ただそれが身体に現れる影響は全く逆となる。

方やイライラや苦しみなど痛みを伴うことに対し、一方ではワクワクしながら胸が苦しく切なくなったりするわけだ。

共通点としては、どちらも長い時間に渡り思考を支配されているということになるのかもしれない。

なぜなら、それしか考えられないような事態に陥るわけだから。

個人主義と自由主義が横行する世の中である。縛られるものがあるはずはない。

だとしても、SMのMのように縛られる事を選ぶのも自由なのである。
思い通りにならないことを自由と感じられればの話だが..


次は..91.自信

1.解釈


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