61.確率

は、根っからのギャンブル好きだった。

そのため、一発逆転を狙って常にあらゆる方法を試していた。

そんなある日の事、どうやっても普通の方法では胴元の取り分を上回る勝率は得られないことを痛感したのだった。

あらゆる方法を検証すればするほど、その確率を証明するだけだった。

そこで、ゼロサムゲームと呼ばれるFXであれば二分の一かと思えた。

ところがFXはもっとひどかった。

まるで一部の人間達にのみ利益が集中しているかのように、予想と逆にばかり動いた。

それでもAは諦めきれず、攻略方法を続けた。

ところが攻略精度があがるほど、手数料分が減っていくことになった。

そこでAは、やり方を変えることにした。

その方法とは「明日は上がるか?それとも下がるか?」

それだけを、複数の有名な占い師に金を払って訪ねることにした。

その結果、多い方に賭けることにした。

それでも結局、同じ勝率に落ち着いた。
そしてAは、確率は変えられないことを思い知った。

Aはこれまで溜め込んできたストレスを吐き出すため、思いきって一冊の本にまとめてみることにした。

するとそれが思いの外ウケ、かなりの冊数が売れた。
つまり当たったのだ。

Aは思った。
「何が当たるか分からないものだ。当たるか、外れるか、どこまでいっても確率は二分の一だということに変わりはなかった」

Aは、またも思い知ったのだった。

補足

ビギナーズラックという言葉がある。これは初心者もベテランでも確率は同じが故に成り立つのかもしれない。
というよりも、初心者は何も余計な考えが入らないため、その確率に落ち着くので、結果を出しやすいともいえるのかもしれない。

やればやるほど、結果を出せなくなるという事態は、よくある事だ。

どちらにしても、過去に続いた確率はどれだけ続いても、その度にリセットされるため同じ確率だといえる。それは逆もまた然りだといえるだろう。胴元などに操作されていない限り..


次は..62.名前

1.解釈


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