最終更新:2024年11月7日
特異点~知性と物質的進化について、『ポストヒューマン誕生~コンピュータが人類の知性を超える時』で引用されている言葉を抜粋し、まとめおくことにしました。
こちらは読まれましたか?
⇒不安と昆虫脳の関係について
もしまだでしたら、読まれた後、戻ってきてくださいね。
まえがきに変えて
ポストヒューマンをまとめようと思った理由は、これまでの、その場しのぎで救われるかどうか分からなかった過去と同じ方法を続けるよりも、これから確実に訪れるであろう人類の進化に期待した方が明るい未来を手に入れることができる、と考えたからです。
ということで、この記事は、未来の希望を確実に手に入れることを目的として書かれました。
※購入者の方へのメッセージ⇒最後に重要なお知らせを記載してあります
最近、スティーブン・キングの小説を原作として制作された米ドラマアンダー・ザ・ドームを観ています。
面白いかどうか?はここでは置いておきますが、この話は、ドームに町がおおわれ、閉じ込められるストーリーです。
そして「”閉じ込められる”ということで、町の人々の本性が出てくる」という内容になっています。
思えば、地球に住むわたしたちも、ある意味においては、アンダー・ザ・ドームの巨大バージョンの中で生息しているわけです。
そう考えると、”閉じ込められる”という閉塞感や、”限られている”と思い込むことによる限定性により奪い合いや苦しみが生まれているのかもしれません。
このコンテンツは、「閉じ込められている意識を解放する」という意味も込められています。
一言でまとめるなら、シンギュラリティ(技術的特異点)とは?
この答えについて書かれています。
より詳しく知りたい方はこちらをお読みください。
『ポスト・ヒューマン誕生―コンピュータが人類の知性を超えるとき』
出版社からのコメント:
「レイ・カーツワイルはわたしの知る限り、人工知能の未来を予言しうる最高の人物だ。
ITが急速に進化をとげ、人類がついに生物としての限界を超える未来を、本書は魅惑的に描いている。
そのとき、われわれの人生は想像もつかない大変革を経験するだろう」(ビル・ゲイツ)
内容:
進化は加速している―。「生物の限界を超え2045年、人類はついに特異点に到達する」NHK BS特集『未来への提言』で紹介された、世界最高峰の発明家による大胆な未来予測。
2021年時点では、似た内容では「2030年」
警告やどう生きるべきか?は「Lesson21」が参考になるかもしれません。
シンギュラリティをテーマにしているとはいえ「急激に変わることはない」という見方もできます。
いわゆる後付です。
現場の感覚としては、昨日と今日の違いはあまり感じられない。
振り返ってみた時「あ~あの頃と比べると変わったな」という感覚です。
だとしても、その変化のスピードは急ピッチに上昇しているのは、歴史学者に聞くまでもありません。
わずか100年前と比べても、過去の30年の変化と、今の30年の変化のスピードを同じだと思う人は少ないといえるでしょう。
これは夢物語が夢物語として終わらせない人は増えていることを意味します。
今の時代を「面白い時代」と思うのか?それとも冷静に判断し「そうでもない」と思うのか?
この記事は2015年8月15日に作成されたものです。
既に2021年になり、まだ欠片も見当たらない予見も見受けられます。
つまり、見方によれば、先のことはどうとでも言えますし、人の興味を引くためにのみ語ることもできるわけです。
どちらにしても、時代が変わり続ける事を止めることは、誰にも出来ません。
人間が挑戦を辞めない限り。たとえその挑戦を人間以外が行うことになったとしても…
私達がそのスピードに混乱し迷い続けているうちに、先行者との距離は益々離されていってしまうのでしょうか。
著者レイ・カーツワイルについて
レイ・カーツワイルとは、
レイ・カーツワイルはアメリカ合衆国の発明家、実業家、フューチャリスト。本名はレイモンド・カーツワイル。 人工知能研究の世界的権威であり、特に技術的特異点に関する著述で知られる。「1日も早く機械の体に入れる日を夢見ている」と語っている。
情報源: レイ・カーツワイル – Wikipedia まるで銀河鉄道999の鉄郎を地でいっています…
昨年、AI(人工知能)研究の分野で世界的権威のひとりとされるレイ・カーツワイルがグーグルに加わったが、同社が長らくAI研究を進めてきたことを考えると、これはそれほど意外なことでない。
情報源: 世界的権威レイ・カーツワイルが、グーグルで目指す「究極のAI」 « WIRED.jp
プロローグ「アイディアのもつ力」~第一章「6つのエポック」
プロローグ「アイディアのもつ力」
1,21世紀の到来は、われわれ人類を有史以来もっとも過激でスリリングな時代の淵へと立たせることになる。
つまり、「人間であること」の意味そのものが、拡張され、また脅威にさらされる時代になるのだ。
われわれ人類は、遺伝というその生物としての枷(かせ)を取り払い、知性、物質的進歩、そしてわれわれの寿命において、信じられないほどの高みまで到達するだろう。
ー特異点(シンギュラリティ)は近い。
2,どんな困難があっても それに打ち勝つアイディアを探しなさいと励ましてくれた母のハンナに捧ぐ
3,『頭の中で創りあげたものが、実際に成功するのを見て、発明家が覚える興奮にまさるものはないと思う』
ニコラ・テスラ 1896年に交流を使った諸技術を発明
※ニコラ・テスラは、19世紀中期から20世紀中期の電気技師、発明家。交流電流、ラジオやラジコン、蛍光灯、空中放電実験で有名なテスラコイルなどの多数の発明、また無線送電システムを提唱したことでも知られる。磁束密度の単位「テスラ」にその名を残す。 8か国語に堪能で、詩作、音楽、哲学にも精通していた。 情報源: ニコラ・テスラ – Wikipedia
スピリチュアル・マシーン コンピュータ
われわれはいままさに「進化の臨界点」に在る。
宇宙開闢のビックバン、生命の誕生、そしてテクノロジーの指数関数的発達は、今世紀、人間のように高い知性と感情をもった知性体―「スピリチュアル・マシーン」を生みだす。
テクノロジーの進化が描く21世紀の未来絵図。シリコンチップによる「知的生命」の可能性を論じた本だ。
単なるアルゴリズムとしての人工知能ではなく、自分が自分であると自覚し、世界の不思議を問い続ける「実存」としての人工知性が、近い将来に作れるという刺激的な結論を導いている。
著者カーツワイルは、アメリカの人工知能研究者。というよりも八面六臂の発明家として有名な人物だ。
コンピューターによる作曲を高校生の時から試み、大学卒業後は視覚障害者向けの文書読み上げシステムを開発し、その過程で知り合った盲目の音楽家スティービー・ワンダーと共に、高音質シンセサイザーのブランド「Kurzweil」を立ち上げた。
そんな知的に「ハジけた」人物の本だから、論旨も一筋縄ではいかない。まず、物理的なカオス現象への考察から、きわめて独創的な時間論を導き、その結果として、生物進化の最先端に現在の科学技術があるとする。
つまり、生物進化と技術進歩は連続したもので、生物進化の正当な後継者として科学技術は進歩していると主張するのだ。その上で、科学技術の進歩は指数関数的に加速していると指摘し、コンピューターが自我を持つことも遠い未来ではないと結論する。
人間がシリコン知性体を生み出すというアイデアは、SF小説ならそう珍しいものではない。むしろ本書の特徴は、著者のあくまで楽天的に科学技術を信頼する姿勢にある。
その主張のように、コンピューター知性が近い将来実現するかは、正直なところ判断できない。しかし、科学全般を悪とする悲観的姿勢からは、人類絶滅のような悲観的結論しか得られない。
著者のような楽天的な姿勢が、進歩し続ける科学技術から最大の成果を引き出すカギであることは間違いない。 (ノンフィクションライター 松浦 晋也)
(日経パソコン 2001/07/09 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)
— 日経BP企画 スピリチュアル・マシーン―コンピュータに魂が宿るとき
■宇宙は原子ではなく物語でできている~詩人ミュリエル・ルーカイザー
■わたしは自分のことを「パターン主義者」と論じるつもりだ
■誰しも、自分の想像の限界が、世界の限界だと誤解する
哲学者 アルトゥール・ショーペンハウアー
※アルトゥル・ショーペンハウアーとは(Arthur Schopenhauer、ショーペンハウエル、ショウペンハウエルとも)1788年2月22日 – 1860年9月21日は、ドイツの哲学者。主著は『意志と表象としての世界』。
■特異点を理解して、自分自身の人生になにがもたらされるのかを考えぬいた人のことを「特異点論者(シンギュラリタリアン)」と呼ぼう。
4「超人的な知能の1号機が作られ。今度は自らを対象にそれを改良し始めたら根本的な不連続的発展が起こるだろう。それがどのようなものか、わたしがそもそも予測すらできないのだが。」
「『未来について広く考えられているもっとも大きな過ちは、未来は降りかかるものでありみずから創りだすものではないと考えることだ』」
ミハエル・アニシモフ
5『まず、われわれが道具を作り、次は道具がわれわれを作る。』
マーシャル・マクルーハン マーシャル・マクルーハンとは…
ハーバート・マーシャル・マクルーハンはカナダ出身の英文学者、文明批評家。メディアに関する理論で知られる。 もともと英文学教授であったが、メディアに関する理論の方が彼を著名にした。現在、メディア研究と呼ばれる分野において重要位置を占める存在のうちの一人とされる。 情報源: マーシャル・マクルーハン – Wikipedia 『未来は、これまでと違う』ヨギ・ベラ(元メジャーリーガー) ヨギ・ベラとは、
ローレンス・ピーター・ベラはMLBの元プロ野球選手。アメリカ合衆国・ミズーリ州セントルイス出身。引退後は監督を務めた。背番号8はビル・ディッキーと共に永久欠番。
指数関数的な成長とは
まとめると(A)10→100→1000→・・・(B)10→20→30→・・・この増え方の違いがあります。
情報源: 「指数関数的に増加する。」の意味を教えてください。 – 「指… – Yahoo!知恵袋
6『世の中は、どんどん変わるんだ。…いや、そんなもんじゃない。まったくすっかり変わってしまうんだ!』
マークミラー(コンピュータサイエンティスト)が1986頃にナノテクノロジー研究者のエリックドレクスラーに向けた言葉
7『この事象の後になにがくるのだろう?人類の知能を超えたものが進歩を導くなら、その速度は格段に速くなる。
そのうえ、その進歩の中に、さらに知能の高いものが進歩を導く可能性だってないわけではない。それも、もっと短い期間のうちに、もっと短い期間のうちに。
これとぴったり重なりあう事例が、過去の進化の中にある。動物には、問題に適応し、創意工夫をする能力がある。
しかし、たいていは自然淘汰の進み方のほうが速い。言うなれば、自然淘汰は世界のシュミレーションそのものであり、自然界の進化スピードを超えることができない。
一方、人間には、世界を内面化して、頭の中で「こうなったら、どうなるだろう?」と考える能力がある。
つまり、自然淘汰よりも何千倍も速く、たくさんの問題を解くことができる。
シュミレーションをさらに高速に実行する手段を作り上げた人間は、人間と下等動物とがまったく違うのと同様に、われわれの過去とは根本的に異なる時代へと突入しつつある。
人間の視点からすると、この変化は、ほとんど一瞬のうちにこれまでの法則を全て破棄し、制御がほとんど不可能なくらいの指数関数的な暴走に向かっているに等しい。』
ヴァーナー・ヴィンジ「テクノロジーの特異点(1993年)」 ヴァーナー・ヴィンジとは、
ヴァーナー・シュテファン・ヴィンジは、アメリカ合衆国の数学者、計算機科学者、SF作家。ヒューゴー賞受賞作の長編『遠き神々の炎』と『最果ての銀河船団』で知られている。
8『超インテリジェント・マシンとは、どれほど賢い人間の知能活動をも全て上回るほどの機械であるのだとしよう。
機械の設計も、知的な活動のひとつなので、超インテリジェント・マシンなら、さらに高度な機械を設計することができるだろう。
そうなると、間違いなく「知性の爆発」が起こり、人間の知能ははるか後方に取り残される。
したがって、人間は、超インテリジェント・マシンを最初の1台だけ発明すれば、あとはもうなにも作る必要はない。』
アーヴィングジョン・グッド「超インテリジェント・マシン1号機についての考察(1965年)」
超インテリジェントマシン(UIM:Ultra-Intelligent Machine)
六つのエポック
エポック1 物理と化学
エポック2 生命とDNA
エポック3 脳
エポック4 テクノロジー
エポック5 人間のテクノロジーと人間の知性が融合する
エポック6 宇宙が覚醒する
第二章「テクノロジー進化の理論収穫加速の法則」
テクノロジー進化の理論収穫加速の法則
1『過去を遠くまで振り返れば、未来もそれだけ遠くまで見渡すことができる』
ウィンストン・チャーチル(イギリスの政治家)
2『20億年前、われわれの先祖は微生物だった。5億年前は魚だった。1億年前は、ネズミみたいなものだった。
1000万年前には類人猿だった。100万年前には原人で、火を使うことを発見していた。われわれの進化の系譜の説目には、圧倒的な変化が見られる。
現代では、変化の起こるペースが早くなっている。』
カール・セーガン カール・セーガンとは、
カール・エドワード・セーガンは、アメリカの天文学者、作家、SF作家。元コーネル大学教授、同大学惑星研究所所長。NASAにおける惑星探査の指導者。惑星協会の設立に尽力。 著書
「カール・セーガン 科学と悪霊を語る 」
内容(「BOOK」データベースより)宇宙物理学者からの最後のメッセージ!人はなぜ似非科学(=トンデモ話)に騙されるのか。
超能力、火星人、心霊術…ロズウェル事件やカルロス事件など数々の実例を挙げ、エセ科学の「闇」を徹底的に撃つ―惜しくも亡くなったセーガン博士が精魂傾けた、渾身の長編科学エッセイ。
内容(「MARC」データベースより)
3 『わたしたちの責任はただひとつ。自分たちより賢いものを作ることだ。
それ以上の問題は、人間がどうこうできるものではない。…難しい問題(ハード・プロブレム)などというものはない。
ある水準の知性にとっては難しい、というような問題があるだけだ。
「知性の水準」をほんの少しだけ上に昇ってみたら、問題がとつぜん、「不可能」なものから「自明」なものに変わるかもしれない。
かなり上まで昇ったら、全ての問題は自明なものになるだろう。』
エリエゼル・S・ユドコウスキー「特異点を見つめて(1996年)」
4『「未来は予測できない」とは、言い古された文句だ…。だが、…「この見通しが」間違っているときには、根本的に間違っているものだ。』
ジョン・スマート
「自分のコピーが自分の知らないところでいろんな意思決定を行い、死後も生き続ける」。そんなSF作品のような未来が2020年には訪れるという未来予測を、未来学者のジョン・スマート氏が発表しました。スマート氏によると、この「デジタル双子」サービスは6年後には提供されるといいます。
情報源: 自分のコピーが死後も生きる!?「2020年にはデジタル双子が誕生する」という予測 | コモンポスト
パラダイムのライフサイクル
パラダイムの発展は三段階に分かれる。
- 遅い成長(指数関数的成長の初期段階)
- 急速な成長(指数関数的成長の後期にくる爆発的な段階)。S字曲線の図にそれが見られる。
- ひとつのパラダイムの成熟に伴い、発展が横ばいになる。
ムーアの法則とその先
5『ENIACの計算機には真空管1万8000本が使われていて重量が30トンであるのにたいし、未来のコンピューターは、真空管は1000本だけで、重量は1,5トンほどになるだろう』
「ポピュラー・メカニクス」誌1949年 ポピュラーメカニクス誌とは
ポピュラーメカニクス(Popular Mechanics)は1902年1月11日にヘンリー・ヘイヴン・ウィンザー(英語版)によって創刊された通俗技術誌で、1958年以降はハースト・コーポレーションより発刊される。数十年発刊された後廃刊になったラテンアメリカ版や新しい南アフリカ版を含む9ヶ国でも刊行された。2013年、アメリカ版は年間12号から10号に変更された。かつて1980年代半ばに一時期、日本語版が刊行されていた。
情報源: ポピュラーメカニクス – Wikipedia
6『天文学が望遠鏡のことを研究するものでないように、コンピュータサイエンスも、もはやコンピュータのことを研究するものではなくなってきている。』
E・Wダイクストラ[科学技術計算用プログラミング言語、ALGOLの開発者で標準化プログラミングの提案者。オランダ生まれの世界的コンピュータ開発者] 7『文明は、なにも考えず行えるような重要な作業の数を増やしていくことで進展する。』
アルフレッド・ノース・ホワイトヘッド[数学・哲学者]1911年
アルフレッド・ノース・ホワイトヘッドとは
アルフレッド・ノース・ホワイトヘッド は、イギリスの数学者、哲学者である。論理学、科学哲学、数学、高等教育論、宗教哲学などに功績を残す。ケンブリッジ大学、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン、インペリアル・カレッジ・ロンドン、ハーバード大学の各大学において、教鞭をとる。
7『過去ずっとそうだった姿より、現在の姿のほうが、そのものの本質に近い。』
ドワイト・D・アイゼンハワー
ドワイト・デヴィッド・アイゼンハワーとは
ドワイト・デヴィッド・アイゼンハワーは、アメリカの軍人、政治家。 連合国遠征軍最高司令部 最高司令官、陸軍参謀総長、NATO軍最高司令官、第34代大統領を歴任。「アイク」の愛称で知られる。 モットーは「物腰は優雅に、行動は力強く」
収穫加速の法則とは
収穫加速の法則(しゅうかくかそくのほうそく、英: The Law of Accelerating Returns)とは、アメリカの発明家レイ・カーツワイルが提唱した、一つの重要な発明は他の発明と結びつき、次の重要な発明の登場までの期間を短縮し、イノベーションの速度を加速することにより、科学技術は直線グラフ的ではなく指数関数的に進歩するという法則。 および、彼がこの法則について言及したエッセイの表題。 伝統的な収穫逓減あるいは限定的な収穫逓増と対比する概念として提唱している。
8『道理をわきまえた人は自分を世界に合わせる。道理をわきまえない人は、世界のほうを自分に合わせようとして譲らない。
したがって、全ての進歩は、道理をわきまえない人のおかげなのだ。』
ジョージ・バーナード・ショー「革命家への金言」「人と超人」収載
1903年 ジョージ・バーナード・ショーとは
ジョージ・バーナード・ショーはアイルランドの文学者、脚本家、劇作家、評論家、政治家、教育家、ジャーナリスト。 ヴィクトリア朝時代から近代にかけて、イギリスやアメリカなど英語圏の国々で多様な功績を残した才人として知られている。 著書:「人と超人 (岩波文庫)」 全人類が身心ともにすぐれ完全な社会を作るためには活発な生の力が必要である。
9『あらゆる進歩の根底には、全ての有機体が自身の収入以上の生活をしたいとする。普遍的な生来の欲求がある。』
サミュエル・バトラー「覚書」
1912年 サミュエル・バトラーとは
サミュエル・バトラーは、イギリスの作家。 ノッティンガムシャー、Langar Rectory生まれ。父はトーマス・バトラー、母はファニー。 シュルーズベリー・スクールを経て、ケンブリッジのセント・ジョンズ・カレッジを1858年に首席で卒業。 1859年、ニュージーランドに移住。
10『もしも今、あのときのように車に乗り込んで西海岸を目指し、新しいビジネスを始めようとしているとしたら、バイオテクノロジーとナノテクノロジーに狙いを定めるだろう。』
ジェフ・ベゾス(Amazon.com創業者、CEO)
ジェフ・ベゾスとは、
ジェフリー・プレストン・ベゾスは、アメリカ合衆国の実業家。Amazon.com の創設者でありCEO、取締役会長、社長。出生名はジェフリー・プレストン・ジョーゲンセン。世界有数の資産家であり、フォーブスの長者番付によると2014年時点で320億ドルの資産を有する。 ジェフ・ベゾス関連の書籍「ジェフ・ベゾス 果てなき野望」
インターネットに大きく賭け、買い物や読書の習慣を大きく変えてしまったアマゾン創業者、ジェフ・ベゾス。本書は、その奇才の生い立ちから現在までをベテランジャーナリストが追った物語である。フィナンシャル・タイムズ紙、ゴールドマン・サックス共催ビジネスブック・オブ・ザ・イヤー2013受賞! 」
80兆ドルを手に入れよう!チャンスは今だけ
11『1846年には、わが国において、機械が縫った衣類は1枚もなかったはずだ。その年に、ミシンについての米国初の特許が登録、公示された。
今では、何千人もの人々が、カシミール地方の乙女の指に匹敵する繊細さをもった鉄の指で縫われた衣服をまとっている。
「サイエンティフィック・アメリカン」誌1853年
サイエンティフィック・アメリカンとは、
サイエンティフィック・アメリカン(Scientific American)はアメリカ合衆国の一般読者向け科学雑誌。1845年8月28日創刊で、一般向け科学雑誌としては世界最古、また現在定期刊行されているアメリカの雑誌としても最古である。現在は月刊だが、初期は週刊の新聞風刊行物だった。
第三章「人間の脳のコンピューティングを実現する」
人間の脳のコンピューティングを実現する
1『創造する機械で論じたように、本物のAIを作ることができるのなら、百万倍も速いニューロンなどを作ることも可能だと考えるのは妥当だろう。
すると、人間よりも百万倍も速く考えるシステムを作ることができる、という結論になる。AIを用いることで、このシステムは、光学設計をすることができるだろう。さらに、システムがそれ自体よりも優れたものを作ることができる能力を合わせると、急激な転換が起こる可能性がある。
こうした状態に対処するのは、ナノテクノロジーにたいするよりも困難かもしれないが、さらに難しいのは、今の時点で、このことについて建設的に考えることだ。そのために、これについては折にふれて、「この点も重要だ」と言っておきたいだけなのだ。』 エリック・ドレクスラー
1989年 エリックドレクスラーとは、
キム・エリック・ドレクスラーは、アメリカ合衆国の工学者であり、1970年代から1980年代にかけて分子ナノテクノロジーの可能性を知らしめたことでよく知られている。 著書:「創造する機械―ナノテクノロジー 」
商品説明
著者のドレクスラーは、生命科学と情報科学の接点にあたる分野を、一般読者向けにわかりやすく解説した何冊かの著書で知られている。本書もその1冊で、ナノテクノロジーをとりあげている。ナノという接頭語は10億分の1を表している。ナノテクノロジーとは
タンパク質で作った分子くらいの大きさの微小な機械を、製作し利用する技術のことである。遠隔治療や人工臓器などの医療分野をはじめ、多くの応用が期待できる先端技術のひとつとして1980年代に注目を集め、かなり研究開発が進んでいる。原著は1986年の出版だから、扱っている話題はごく初期のナノテクノロジーということになる。
この技術の基礎的な背景や、技術が内蔵するインパクトなど、ドレクスラーの洞察が明快な解説として展開されている。特にに本書では、生物の進化、細胞修復機構、人工知能と創造性、ハイパーテキストなど、科学史全般にわたる話題も散りばめて、ナノテクノロジー技術の位置づけを説明している。人工知能の権威M・ミンスキーが序文を書いている。 しかし、こうした先端技術にとって、15年という時間はきわめて長い。生命科学も情報科学もナノテクノロジー自体も、この15年間に長足の進歩を遂げた。たとえば生命科学では、ヒトゲノムの解読に象徴される画期的な研究成果があった。また情報科学では、インターネットの普及やデジタルコンテンツの一般化に伴う劇的な環境変化があった。そしてナノテクノロジー自体にも大きな進歩があった。 翻訳書は1992年の出版である。2001年になって2刷が出たということは、それだけナノテクノロジーに対する一般読者の関心が高まったこと、そして関連分野をわかりやすく解説した良い本が少ないことを意味するのであろう。(有澤 誠) 内容(「BOOK」データベースより)
ナノテクノロジー…それはナノ(10億分の1)メートルサイズの世界が繰り広げられる新しいテクノロジー。不老長寿を実現しエネルギー問題を解決する驚異の科学。
2『数十年の間に完全に知的なマシンが登場すると期待するのは気が早いように思うかもしれない。
コンピュータが開発されてから半世紀たって、ようやく昆虫の知性に及ぶか及ばないかといったところなのだから。
実際にそうした理由で、ベテランのAI研究者たちは、数十年という見通しを鼻で笑い、数世紀くらいが妥当だと言う。
だが、ものごとの進み具合が、過去50年よりもこれからの50年のほうが、はるかに速くなることを示す、極めて確かな根拠がある。
…
1990年以降、AIシステム一式やロボット用プログラムに使える計算能力は毎年2倍になっており、1994年には30MIPS、1998年には500MOPSになっている。
芽を出すはずがない昔は思われていた種が、とつぜん芽吹いているのだ。
機械が文章を読み、音声を認識し、はては言動を翻訳したりする。
ロボットがクロスカントリーを走り、火星の表面を這い、オフィスの廊下をとことん進む。
1996年には、EQPという名の定理証明プログラムがアルゴンヌ米国立研究所の50MIPSのコンピュータで五周連続して稼働し、数学者を60年も悩ませてきた。
ハーバード・ロビンズの提出したプール代数による、ある予想の発見をした。
しかも、今はまだ春だ。夏が来るのを待とう。』
ハンスモラヴェック「コンピュータのハードウェアが人間の脳に匹敵するのはいつか?」
19997年 ハンス・モラヴェックとは、
ハンス・モラベックは、カーネギーメロン大学のロボット工学研究所の教授。ロボット工学や人工知能研究で知られ、テクノロジー関連のライターでもある。また、未来学者でもあり、トランスヒューマニズムの信奉者でもある。
3『もっとも性能の高いスーパーコンピュータが1日中稼働して天気のシュミレーションを計算するとしたら、物理学の法則に従って散逸(さんいつ)するエネルギーの最小量はいくらになるだろうか。
答えを計算するのは、じつはとても簡単だ。なぜなら、コンピューティングの量とは関係がないからだ。
答えは、つねにゼロに等しい。』
『従来のコンピュータモデルに…基本的な構成部品がミクロレベルで可逆的という特徴をもたせることは可能だ。
となると、コンピュータのマクロレベルの演算もまた可逆的だということになる。
こうした事実から…「コンピュータの効率を最大限にするにはなにが必要か?」という疑問を解くことができる。
答えは、コンピュータが、ミクロレベルで可逆的な構成部品から構築されていれば、効率が最大になる、というものだ。
完璧な効率のコンピュータは、なんらかの計算をする際に、どれくらいのエネルギーを散逸させるのだろう。
エネルギーを散逸させる必要は一切ない。というのがその答えだ。』
エドワード・フレドキン
物理学者 エドワード・フレドキンとは、
エドワード・フレドキンは、計算機科学者、物理学者である。理論計算機科学の分野、特に可逆計算とセル・オートマトンでの業績が知られている。デジタル物理学の先駆者の1人でもあるが、近年のworkでは「デジタル哲学」という語を使っている。可逆性とは
ある変化を考えたとき,条件を変えるとその変化と逆の方向に変化が起こってもとの状態に戻ること。
情報源: 可逆性(かぎゃくせい)とは – コトバンク
究極のラップトップ(コーヒーブレイク)
この新しい MacBook は私にとっても最後のラップトップになりそうだ。すぐにも MacBook がなくなるといっているのではない。ラップトップとしては頂点に立つ製品と考えるのだ。スペックは今後何年にもわたって改良され続けるだろう。しかし長い目で見れば、今後長い時間をかけてゆっくり消えていくのだ。ちょうど iPod がそうだったように・・・ I suspect this new MacBook will be the last laptop I end up buying. Again, that doesn’t mean the MacBook is dying anytime soon, but I believe this will be the pinnacle of the product. We’ll get spec bumps for years to come. But it will be the long, slow fade we just witnessed with the iPod. アップルは少しずつ MacBook を削ぎ落して完璧なものにしようとしている。最高のラップに向けて。ここから先はゆっくりと消え去るのみ・・・ Apple is about to whittle the MacBook down to perfection. Peak laptop. From there, there’s nowhere to go but to slowly disappear… そしてついには iPad となる。 …into an iPad.
情報源: 究極のラップトップ | maclalala2
第四章「人間の知能のソフトウェアを実現するー人間の脳のリバースエンジニアリング」
人間の知能のソフトウェアを実現するー人間の脳のリバースエンジニアリング
1『われわれは今や転機にあり、今後20年間で脳機能の重要な理解が可能になると考えられる確かな根拠がいくつもある。
この楽観的な見方は、計測可能ないくつかの動向と、科学の歴史の中で繰り返し証明されてきたある単純な観察効果によっている。
すなわち、テクノロジーの進歩によって以前に見ることができなかったものが見えるようになり、科学の進歩が可能になる、という考え方だ。
21世紀の変わり目に、神経科学の知識においても、コンピューティング能力においても、それとわかる転機が訪れた。
史上初めて、われわれは、自身の脳について総体的に多くのことを知り、コンピューティング・テクノロジーをこれほどまでに進展させ、ついに、われわれの知能の重要な部分を、検証可能で、リアルタイムかつ高解像度のモデルに変換する作業を本格的に始めることができるうようになったのだ。』
ロイドワッツ 神経科学者
2『今や初めて、脳の動きの全貌を、これほどまでに明快に観察できるようになったので、この壮大な力の背後にある包括的なプログラムを、発見できるに違いない。』
J・G・テイラー、B・ホーウィッツ、K・Jフリストン 神経科学者
3『脳はすばらしい。物質をある形式で配置したものから精神が生み出され、知的な推論を行い、パターンを認識し、学習を行い、工学的に興味深い様々な重要な作業をすることができると、身を持って証明している。
よって、脳からアイディアを拝借し、新しいシステムを構築することができるようになる…。
脳はお粗末だ。そのシステムは進化の結果生じた乱雑なもので、進化の偶発性によってさまざまな相互作用が起こっているだけである…。
それでも脳は大丈夫で(生き延びることができるから)、大きな変化や環境からの攻撃にまずまず耐えることができるはずだ。
したがって、脳から得られる本当に貴重な洞察とは、上手に自己組織化することのできる、回復力があり複雑なシステムをどのようにして創出するのか、ということだろう。
ニューロン内の相互作用は複雑だが、高次のレベルに目をやれば、ニューロンは、ネットワークの中でフレシキブルに組み立てられる、いくらか単純な物体のようにも見えてくる。
皮膚のネットワークは、局部的には実に乱雑だが、また高次のレベルに目をやれば、連結の仕方はさほど複雑ではない。
進化の過程で、繰り返し利用されるようないくつかのモジュールや反復的な主題が生み出されていて、その実態と相互作用の仕方を理解すれば、同じようなことを自分でもできるかのように思えるのだ。』
アンデルス・サンドベルイ コンピュータ神経科学者 スウェーデン王立技術研究所
脳が従来のコンピュータと異なる点について
- 脳の回路はとても遅い
- それでも脳は並列処理ができる
- 脳はアナログとデジタルの現象を併用する
- 脳は自身で配線し直す
- 脳の細部のほとんどはランダムだ
- 脳は創発的な特性を用いる
- 脳は不完全である
- われわれは、矛盾している
- 脳は進化を利用する
- パターンが大切だ
- 脳はホログラフィー的だ
- 脳は深く絡み合っている
- 脳には、各領域をまとめるアーキテクチャ(システムの論理的構造)がある
- 脳の領域の設計は、ニューロンの設計よりも単純だ
4『器具の誤差とノイズをかなり減らすことができ、分子の直径よりも短い距離から、分子のごく小さな動きまで見ることが可能になった。
…この種の実験は、15年前にはただの夢物語だった。』
スティーブン・ブロック スタンフォード大学生物科学および応用物理学教授
1980年代、アシュキンらはタバコモザイクウイルスおよび大腸菌の操作を通じて、光ピンセットの生物学への適用を初めて行った。1990年代には、カルロス・バスマンテ、ジェームズ・スプディッチ、スティーブン・ブロックらがこの分野に参入し、光ピンセット・レーザー分光学・一分子細胞生物学の発展に寄与した。
情報源: 光ピンセット – Wikipedia
5『われわれがまるで魔法をかけられたように小さく縮められて、なにかを考えている人の脳の中に入れられたとすると、たくさんのポンプやピストンや歯車やテコがせわしなく動いている様が見えるだろう。
そして、これらの働きを力学的用語で完璧に描写し、その結果、脳の思考プロセスを完璧に記述することができるようになるだろう。
ところがその記述のどこにも、思考について触れた箇所はないのだ!
あるのは、ポンプとピストンとテコの話だけである。』
G・W・ライプニッツ(1646-1716年)
ゴットフリート・ライプニッツとは、
ゴットフリート・ヴィルヘルム・ライプニッツは、ドイツの哲学者、数学者。ライプツィヒ出身。なお Leibniz の発音は、としているものと、としているものとがある。ルネ・デカルトやバールーフ・デ・スピノザなどとともに近世の大陸合理主義を代表する哲学者である。 著書「形而上学叙説 ライプニッツ−アルノー往復書簡」
内容:個体的実体概念を展開する『形而上学叙説』の十全な理解のためには、『叙説』をめぐるアルノーとの『往復書簡』は不可欠。正確で読みやすい新訳によるライプニッツ哲学への招待! 6『いったい…場は、どのようにして、その原理を表現するのだろう。
物理学者は、陽子や電子、クォーク、量子波動関数、相対性、エネルギー保存などの用語を使う。
天文学者は、惑星、恒星、銀河、ハップル効果、ブラックホールなどの用語を使う。
生物学者は、系統発生、DNA、酵素などの用語を使う。
これらの用語には、なんとそれぞれひとつの物語を表す題名なのだ!
場の原理は、実際には、場をなすさまざまな要素の構造と振る舞いについての複数の物語が混ざり合ったものなのだ。』
ピーター・J・デニング アメリカ計算機学会の元会長「コンピューティングの大原則」より
ピーター・J・デニングとは、
ピーター・J・デニング は、高名なアメリカの計算機科学者である。彼は、プログラム挙動のワーキングセットモデルを考案した事でもっとも有名である。 著書「未来社会におけるコンピュータ―人間との共存のシナリオ」
内容:21世紀のコンピュータ社会の行方はどうなる?マイクロソフトのドーゴン・ベルとジェームズ・N・グレイ「革命はもう始まっている」ほか、世界的に著名な執筆者たちが語るコンピュータ社会の未来像。全22編のエッセーを収録。
7『われわれがもし、記憶によって形づくられているとしたら、そして、記憶の機能が脳で司られているのなら、シナプスこそが、自己の本質をなす単位だということになる。シナプスを通じてニューロンが通信をし、シナプスの物理的構造の中でかなり低い位置にあるが、とても重要なものだとわたしは考える。
…自下部組織それぞれは独自の下部組織と、下部組織間の複雑な相互作用を合わせた統計であり、その下部組織それぞれは独自の形態の「記憶」をもっている。
シナプスの可逆性ーすなわち、ニューロン間での信号のやりとりの強度を変えられる能力がなければ、学習に必要とされる、こうしたシステム内の変化は、ありえないだろう。』
ジョセフ・ルドゥー ニューヨーク大学心理学者 神経科学者 米国心理学会2002年総会の講演より
ジョゼフ・ルドゥーとは、
ジョゼフ・ルドゥーはアメリカの心理学者、神経科学者。ニューヨーク大学教授。Center for the Neuroscience of Fear and Anxietyのセンター長。 1977年、State University of New York at Stony Brookにて博士号取得。 著書「シナプスが人格をつくる 脳細胞から自己の総体へ」
内容:あまりにも精妙な脳の素子、シナプス。ミクロの素子から人格の構造とダイナミクスが生じる仕組みを、情動の神経科学の第一人者が還元主義的に解き明かす。
8『分子的および生物物理学的プロセスが、入力されるスパイクにたいするニューロンの感度(シナプス効率およびシナプス後側ニューロンの応用性)と、ニューロンがスパイクを産出する興奮度と、ニューロンが産出しうるスパイクのパターンと、新しいシステムが形成される(動的な再配線)可能性を制御している。
これは、神経系サブシステムでもっとも顕著な(影響)要素のうちの4つをあげたにすぎない。
さらに、局所電磁場などのニューロンを超えた広がりをもつ効果や、膜をとおして一酸化酸素が拡散することなどに反応して、コヒーレントなニューロンの発火や、細部へのエネルギー放出(血流)などの影響が出ているように見受けられる。
特に後者は、ニューロンの活動と直接的に相関している。
こうした例はいくらでもあげられる。神経調節物質や、イオンチャネルや、シナプスのメカニズムを本格的に研究し、なおかつ正直な人であれば誰でも、ニューロンが、たとえ有用なひとつの記述階層を形成しているとしても、他から独立したコンピューティングの階層だとみなすことはできないはずだ。』
アンソニー・J・ベル コンピュータ神経科学者
9『ニューロンの長期による変化は、1時間の学習コースの中でニューロンが4回刺激されて初めて起こる。
シナプスが実際に枝分かれし、新しいシナプスが形成され、永続的な変化が起こり、おそらくは、生涯それが続くことになる。
人間の記憶になそらえるとこうだ。
なにかを1度目にしたり聞いたりすると、そのことは頭の中に数分は残るだろう。重要なことでなければ、だんだんぼやけていき、10分後には忘れている。しかし、もう一度それを見たり聞いたりして、1時間の間にそれが何度も起こったら、もっと長い期間にわたってそのことを覚えていることになる。
何度も繰り返されたことがらは、生涯に渡っても忘れないこともある。
ひとつの樹状突起に2つの結合が新たに作られたら、その結合はとても安定していて、失われてしまうおそれはまったくない。
こういうものが、一生涯にわたって続くと期待できる種類の変化だ。』
10『おおかたのところ、人間の脳は、比較的小さい分散型システムが多数集まってできていて、発生学に従った複雑な社会となり、あとから追加された直列型の記号システムで部分的に(ほんの1部分だけ)制御されている、と言ってよいだろう。
しかし、下位の記号システムが底のほうで仕事のほとんどを請け負っているよいうまさにその性質ゆえに、脳の他の部分が、みずからの働きについて十分に知ることが妨げられている。
これこそが、人々がこれほどたくさんのことを行っているのに、それが実際にどのようになされているのかを完全に把握できていないことの説明になるだろう。』
『常識は、単純なものではない。それどころか、苦労の末に手に入れた実際的なアイディアが集まった巨大な社会なのだ。
人生において学ぶ無数の規則と例外、人の気質や性向、精算と小切手にまつわる雑事などなど。』
『人間レベルの知能でなにより大切な特性はそれがうまく働いているときになにができるか、ではなくて、行き詰ったときにどうするか、だ。』
マーヴィン・ミンスキーとシーモア・パパート[数学者、コンピュータ科学者]
マーヴィン・ミンスキーとは、 マービン・ミンスキーは、アメリカ合衆国のコンピュータ科学者であり、認知科学者。専門は人工知能 であり、マサチューセッツ工科大学の人工知能研究所の創設者の1人。初期の人工知能研究を行い、AIや哲学に関する著書でも知られ、「人工知能の父」と呼ばれる。 著書「ミンスキー博士の脳の探検 ―常識・感情・自己とは」
内容:ミンスキー教授は,インテリジェント・ロボット研究の先駆者の一人であり,触覚センサー,視覚スキャナーと,ソフトウェアおよびインタフェースを用いてロボットハンドを開発し,1951年には世界初のニューラル・ネットワーク学習マシンを開発した。1959年,ジョン・マッカーシーとともに,MIT人工知能研究所を創設。人工知能,知覚,言語の研究分野でインパクトの大きい論文を発表。The Society of Mind( 邦題『心の社会』)は,心についての何百ものアイデアを提供しており,それらのアイデアは本書の内容へと発展している。シーモア・パパートとは、
シーモア・パパートは、南アフリカ出身のアメリカの数学者、計算機科学者、発達心理学者。 南アフリカのプレトリアで生まれ、アメリカに移住した。マサチューセッツ工科大学に勤務する。 マーヴィン・ミンスキーとともに、単純パーセプトロンは線形分離できないパターンを識別できないことを指摘した。
著書「マインドストーム―子供、コンピューター、そして強力なアイデア」
内容:「ロゴ」の生みの親パパート博士が語る「ロゴ」言語の世界。新しい知識との関係づくりに向け、コンピューターがどのように人々の助けとなるか。コンピューターと未来と教育を語る。
11『脳に似た知能を創出する方法としては、実行されているコンピューティングひとつひとつのエッセンスを表現できるほど詳細に至るまで正確な、リアルタイムな実用モデルシステムを構築し、本物の(生物の)システムを計測したものと照らし合わせてモデルが正しく作動しているかどうかを検証する、というものが考えられる。
このモデルはリアルタイムで動かなければならない。そうすることによって、普通なら入力されないような、現実世界の不都合や複雑なことがらに対処しなければならなくなるからだ。
モデルは、本物のシステムと比較しうるほどの十分な解像度で作動しなければならない。
そうすれば、各段階で、どんな情報が表現されているのかを正しく見抜くことができるようになる。
ミードにならい、モデルの開発は、本物のシステムのうちよく理解が進んでいる境界線(すなわち感覚器官)から必ず始め、理解の十分でない領域へと進んでいく…。
既存の理解をただ単に写しとるのではなく、こうすることで、システムの理解の前進に、モデルが大きく貢献してくれるようになる。
非常に複雑性が高いシステムのため、実際にそれを理解する方法はひとつしかないのかもしれない。
それが、感覚器官から始めて内側へと分け入り、前進しながらシステムの複雑さを視覚化するという新たに獲得した能力を用いて、実用モデルを構築する方法だ。
こうした取り組み方は、脳のリバースエンジニアリングと呼ばれるだろう。
…どんな目的をもっているかわからない構造を、やみくもに写し取ろうととなえているのでないことに注意してほしい。
単純に、羽根と蝋(ロウ)で翼を作ろうとした神話のイカロスとは違うのだ。
そうではなく、低次のレベルにおける複雑さや豊かさをまずよく理解し、そのうえで、高次のレベルへと進むべきだと、わたしは言っているのだ。』
ロイドワッツ 神経科学者
12『思考の動きは、戦闘中の騎兵隊の突撃に似ている。人員はひじょうに限られていて、元気な馬が必要で、突入はここぞというときでなければならない。』
アルフレッド・ノース・ホワイトヘッド
アルフレッド・ノース・ホワイトヘッドとは、
アルフレッド・ノース・ホワイトヘッド は、イギリスの数学者、哲学者である。論理学、科学哲学、数学、高等教育論、宗教哲学などに功績を残す。ケンブリッジ大学、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン、インペリアル・カレッジ・ロンドン、ハーバード大学の各大学において、教鞭をとる。 答えは愛だというのなら、質問の仕方を変えてくれないかしら?
リリー・トムリン[米国の女優、コメディアン] 『生きている間に、どうしてもやりたいことがある。わたしは、サイボーグになりたい。』
ケヴィン・ウォーリック[英レディング大学教授]
13『真に自由になった初めての種、ホモ・サピエンス。
われわれは、われわれを作ってきた力、自然淘汰をまさに廃業しようとしている。
…まもなく、われわれは、深く内省して、自分がなにになりたいのかを決断しなくてはならなくなる。』
E・Q・ウィルソン「知の挑戦―科学的知性と文化的知性の統合」1998年
エドワード・オズボーン・ウィルソンとは、
エドワード・オズボーン・ウィルソンはアメリカ合衆国の昆虫学者、社会生物学と生物多様性の研究者、バイオフィリア、コンシリエンスなどの理論提唱者、環境保護主義の支援者。世俗的ヒューマニズムとブライト運動の支援、および宗教、倫理への対話的姿勢によっても知られている 。
『わたしたちは、自分が何者かを知っている。だが、なにになりうるかは、知らない。』
ウィリアム・シェークスピア
『もっと大切なこと。自分がなりうるもののために、今の自分をいつでも犠牲にできること。』
チャーチルデュボイス
14『わたしたちは、ものをばらばらにするのが好きな少年に似ているのかもしれない。
時計を分解できるほどには賢いし、さらにもとどおりに組み立て直して動かすことだってできるかもしれない。
だが、「改良」しようとしたらどうなるだろう。
…少年は目に見えるものなら理解できるが、それぞれのバネの強度を正確に定める精密な工学上の計算は理解できない。
…時計を改良しようとしたつもりでも、だめにしてしまうこともあるかもしれない。
…わたしたちはも、いじくりまわしている生命がどのようにしてできるいるのか、じつのところわかっていないのではないか、とおそれている』
W・フレンチ・アンダーソン米国の医師、著述家
15『コンピュータの想像の産物となること』
デイヴィッド・ヴィクター・ド・トランセンド「ゴッドリングズ・グロッサリー」より「アップロード」の定義
第五章「GNRー同時進行する3つの革命」
3つの革命
- 遺伝学(G)
- ナノテクノロジー(N)
- ロボット工学(R)
1 『われわれの世代がなによりも誇っていいのは、さまざまな機械が日々とげている目覚ましい進歩である。
…しかし、テクノロジーの進歩が動植物の能力を追い抜くようになれば、いったいどうなるだろう。
テクノロジーがわれわれに代わって地球を支配するのだろうか。
植物界が無機物からゆっくりと出現したように、また、同じようにして動物界が植物界に続いて現れたように、ここ数世代の間にまったく新しい界が登場した。
だが、現在、見ているものは、遠い未来に振り返ってみれば、その種の始原型にすぎない
…われわれは日夜、あれこれ巧みに工夫を凝らして、(機械に)より大きな力をもたせ、自動制御と自動運転の能力を与えている。
やがて機械にとってその能力は、人間にとっての知性に等しいものとなるだろう。』
サミュエル・バトラー 1863年(ダーウィンの「種の起源」刊行の4年後)
2『人類の後継者となるものはなんだろう。
われわれ自身が今、創造はしているもの、それが答えだ。
やがて機械にたいする人間の位置づけは、人間にたいしての馬や犬に等しいものとなるだろう。
つまり機械は生命をもっている、もしくはもつようになるのだ。』
サミュエル・バトラー 1863年の書簡「機械の中のダーウィン」
1,遺伝学
3『想定した特異的な塩基対からは、遺伝物質を複製すると考えられるひとつのメカニズムが直ちに示唆され、それをわれわれは見逃さなかった。』
ジェームズ・ワトソンとフランシス・クリック
ジェームズ・ワトソンとは、
ジェームズ・デューイ・ワトソンは、DNAの分子構造における共同発見者の一人として知られる、アメリカ出身の分子生物学者である。
フランシス・クリックとは、
フランシス・ハリー・コンプトン・クリックは、イギリスの科学者。DNAの二重螺旋構造の発見者。 『30億年の進化を経て、人類は一組の説明書を手にした。そこには1人ひとりがどのように単細胞の卵子からおとなになり、やがて墓場に至るかが記されている。』
ロバート・ウォーターストン博士 国際ヒトゲノム配列解読会議にて
■RNA干渉とは
RNA 干渉 (RNAi) は、近年急速に頭角を現してきた強力な遺伝子機能解析法で、細胞や生体内の特異的な標的 mRNA を分解することにより、コードされているタンパク質の発現をノックアウトあるいはノックダウンして遺伝子の機能を調べる方法です。 このような特異的な mRNA の分解は、相補的な二本鎖 RNA によって行われます。
自分の免疫細胞を使ってがんを攻撃する治療法
情報源: 免疫細胞治療とは | メディネット | がん治療・免疫細胞療法総合支援サービス
■DNAチップとは
DNAチップは、DNAマイクロアレイとも呼ばれ、検体の遺伝子発現量の変化を解析するために、多数のDNA断片を樹脂やガラス等の基板上に高密度に配置した分析ツールのことです。 数百から数十万に上る網羅的な遺伝子解析を、少量の検体量と比較的短時間で可能とすることから様々な研究分野で活用されています。 PubMed(リンク)に登録されている学会誌投稿論文のうち、DNAマイクロアレイ、DNAチップに関わるものが増えてきています。 3D-Gene®を含め、実際に医療や産業の現場での実用化を目指した研究に数多く使用されています。
■クローニング技術とは
体細胞クローン動物作出技術の応用的意義として、(1)現存する動物個体、あるいは既に死亡した動物の複製個体の生産、(2)細胞からの無性生殖的な動物個体の生産、(3)同一遺伝子を持った動物集団の創出、(4)動物の遺伝子改変への応用、などが挙げられます。これらを総合的に組み合わせることで、クローン動物および動物クローニング技術は、医学研究や医療技術の開発に革新的な進歩をもたらすことができます。特に近年、大型動物であるブタを用いたトランスレーショナル・リサーチ(橋渡し研究)の必要性が認識されるようになったことを背景として、クローンブタの医学研究・医療への応用が活発に進められています。
情報源: クローン動物とクローニング技術の医学・医療への利用 | MUIIBR | Meiji University International Institute for Bio-Resource Research | 明治大学バイオリソース研究国際インスティチュート
2,ナノテクノロジー
ルイ・パストゥール
ルイ・パストゥールとは
ルイ・パスツールは、フランスの生化学者、細菌学者。「科学には国境はないが、科学者には祖国がある」という言葉でも知られる。 ロベルト・コッホとともに、「近代細菌学の開祖」とされる。 分子の光学異性体を発見。牛乳、ワイン、ビールの腐敗を防ぐ低温での殺菌法を開発。
とことん突きつめていった原子そのものを』
だがどうやって?
科学者が指示する通りに原子を配置すればいいのだ。自分たちがしていることを理解する能力と原子レベルでものごとを行う能力が頂点を極めれば、化学と生物学の問題は解決に向かっておおいに前進できる。いずれ必ずそうなると思う。』
リチャード・ファインマン
リチャード・ファインマンとは、
リチャード・フィリップス・ファインマンは、アメリカ合衆国出身の物理学者である。著書「ご冗談でしょう、ファインマンさん」内容:R.P.ファインマンは1965年にJ.S.シュウィンガー、朝永振一郎とともにノーベル物理学賞を授賞した天才的な物理学者である。こう書くと「理数系が苦手」な人は逃げ出したくなるかもしれないが、そんな人にこそ本書を手にとっていただきたい。
本書は20世紀を代表する天才物理学者の自伝ではない。R.P.ファインマンという人生を楽しむ天才から我々への贈りものである。
「ファインマンと聞いたとたんに思い出してもらいたいのは、ノーベル賞をもらったことでもなければ、理論物理学者であったことでもなく、ボンゴドラムでもマンハッタン計画でもない。僕が好奇心でいっぱいの人間であったということ、それだけだ」といつも言っていた(下巻訳者あとがきより)。「なぜだろう?」といつも好奇心いっぱいの子どものように世界を見て、いったん好奇心をひかれたらそれに夢中になり納得のいくまで追求する。彼は一切の虚飾と権威を嫌い、相手がそれをかさに着ているとみるや容赦しなかった。それは、そのような態度が、楽しいはずの真実の探求を邪魔する厄介なものだったからである。上巻では、彼の少年時代、物理学者としての修行時代、また駆け出しの物理学者として携わったマンハッタン計画から終戦を迎えるころまでのエピソードが収録されている。どの時代においても彼はその状況を最大限楽しみ、そして、決して流儀を変えなかった。
自分が理系か文系かなんて関係ない。もし少しでも本書に「好奇心」を持ったなら、ぜひ一読をおすすめする。(別役 匝)
全米科学財団ナノテクノロジー報告書
たとえば酵素は、他の分子どうしを結びつける絆を作り、壊し、ふたたび配列する分子マシンだ。
筋肉は繊維をずらして引っ張る分子マシンによって動かされている。
DNAはデータ集積システムで、デジタル指令を分子マシンのリボソームに伝送し、リボソームはタンパク質分子を生成する。
その結果、タンパク質分子が分子マシン集合体としての生命体の大半を占めるようになる。』
エリックドレクスラー
あらゆるものはそれからできている…。新しいものを作りだす可能性は無限のように思われる。』
ノーベル賞学者ホルストシュテルマー[1998年物理学賞受賞]
Horst Ludwig Störmerホルスト・L・シュテルマー(Horst Ludwig Störmer, 1949年4月6日 – )は、ドイツ出身の実験物理学者。
情報源: シュテルマーを解説文に含む用語の検索結果--小休止:お知らせとお願い--
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当サイトは、専門知識を持つ著者達が、独自の視点で価値ある情報と体験を提供しています。再訪問とブックマークをぜひお願いします。
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9,『ナノ医療が介入すると、最終的にはあらゆる生物的老化を継続的に止めるだけでなく、現在の生物学的年齢から本人が希望する年齢へと若返れるようになる。
つまり暦上の年齢と生物学的な健康状態とのつながりが永遠に断ち切られるのだ。
このような介入は、あと数十年もたてばあたりまえになるだろう。毎年、健康診断と体内洗浄を受け、必要に応じておおがかりな修復を行えば、そのつど、生物学的な年齢を自分が選んだ生物学的な年齢に近づけることができる。
結局は思いがけない理由で死んでしまうかもしれないが、少なくとも今の10倍は長生きできるようになるだろう。』
ロバート・A・フレイタス・ジュニア
3,ロボット工学
10,『チューリングが提起したもうひとつの議論を考えてみよう。
これまで人類が作ってきたものは、かなり単純で予測がつくものばかりだった。
そうした機械をどんどん複雑化していくと、もしかすると驚くべき事態が待ち受けているかもしれない。 チューリングはそれを核分裂になぞられた。 核分裂物質が「臨界」状態に達するまで、たいしたことは起こらない。
ところが臨界を超えると火花が散り始める。脳や機械も同じなのだろう。大半の脳とあらゆる機械は今のところ「未臨界」状態にある。
入ってくる刺激にのろのろと凡庸な反応を見せるだけで、自分自身の考えをもたず、決まりきった答えしか返さない。 しかし、現存する極小数の脳と生来の機械は、ひょっとしたら臨界を超えて自分で火花を散らし始めるかもしれない。
チューリングが言いたいのは、そうなるかどうかは複雑さの問題であり、複雑さがあるレベルを超えれば、性質そのものが変わってくるので、「超臨界」機械はこれまで予想されているような単純な機械とはまったく違うということだ。』
J・R・ルーカス・オックスフォード大学の哲学者、1961年の随筆「精神、機械、ゲーデル」
11,『超知能がいずれ技術的に実現できるとなれば、人間はそれを発達させていく道を選ぶだろうか。
確信をもって、答えはイエスだと言いたい。
超知能へと至る各段階には膨大な経済的利益が伴う。コンピュータ業界は次世代のハードウェアとソフトウェアに巨額を投じ、その傾向は競争と利益がある限り続くだろう。
人はより優れたコンピュータとより賢いソフトウェアを欲しがり、そうした機械によって生み出される利益を求める。
効果が高い医薬品、たいくつな作業や危険な仕事からの解放、娯楽ー消費者が求める利益にはきりがない。
また、AIの開発の背景では、軍事的な動機も強く動いている。
そして、ひとたびこの道を進み始めれば、テクノロジー恐怖症の人が「ここまではいいが、ここから先に行ってはいけない」ともっともらしく言えるような停止点はどこにもない。』 『超知能に解決できない、あるいは解決の一助となれない問題などあるだろうか。
疫病、貧困、環境破壊、ありとあらゆる不要な苦しみー進化したナノテクノロジーを装備した超知能はそういった問題を解決するだろう。
さらに超知能は、ナノ医療によって老化を止めたり若返らせたりするか、もしくは自分をアップロードしていくという可能性を提供することによって、人間に無限の生命を与えることができる。
また、われわれは超知能の助けによって、みずからの知性と感情の可能性を大きく広げられるかもしれないし、とても魅力的な経験世界を創造できるかもしれない。
その世界では、楽しい遊びをしたり、お互い理解しあったり、経験を深めたり、個人的に成長したりして、理想的な人生に専念できるのだ。』
ニック・ボストロム[オックスフォード大学人類未来研究所所長]「超知能まであとどれくらい?(1997年)「高性能の人工知能に関する論理的な問題(2003年)」」
ニックボストロムとは、
ニック・ボストロムはスウェーデン人の哲学者であり、オックスフォード大学教授。人間原理に関する業績で知られる。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスで2000年に博士号を取得。
『人類の3つの課題』
オックスフォード大学の哲学者であり超人間主義者のニック・ボストロムが人類の未来を検証し、最も本質的な問題を解決するために人間の在り方を根幹から変えることを問う。イギリスの哲学者ニック・ボストロム博士は論文の中で、人類は進化した異星人が“デジタル監獄”と彼が呼ぶものの中の囚人であると主張した。彼によれば、このエイリアン、あるいは超人類とでもいうべき存在は、仮想現実によって時空をシミュレートしているという。
12,『ロボットは地球を受け継ぐかって?きっとそうなる。だが、彼らはじきにわれわれの子どもになるのだ。』
マーヴィン・ミンスキー(1995年)
13,『AIは失敗だったというばかげた神話があるが、今日、AIはあなたの周りにあふれている。ただそれに気づかないだけだ。
AIは自動車に使われ、燃料噴射システムのパラメータを調整している。
飛行機が着陸する際にも、到着ゲートはAIが管理する時刻表で選ばれる。
また、あなたはマイクロソフトのソフトウェアを使うたびに、AIによって作業内容を形にしている。
たとえばパソコンで手紙を書くのがそれにあたるが、AIはかなりいい仕事をしてくれる。
あなたの観る映画にCG(コンピュータグラフィックス)のキャラクターがいくつも出てくるなら、それは小型のAIキャラクターがグループとして行動しているのだ。やはりAIシステムだ。』
MIT人工知能研究所、ロドニー・ブルックス
ロドニー・ブルックスとは、
ロドニー・アレン・ブルックスは、MITコンピュータ科学・人工知能研究所の現所長で、ロボット工学教授。アデレード生まれ。 1986年の論文を皮切りとして、彼のロボット工学関連の業績は学界に多大な影響を与え、人工知能の研究の方向性にも影響を与えた。
14,『AIとは、問題の領域に関する知識を用いて、指数関数的に難しくなる問題を多項式時間(アルゴリズムの計算にかかる時間を定義したときの1分類)内で解決していく技術の研究である。』
エイレン・リッチ
■エキスパートシステム
エキスパートシステム(英語:expert system)は人工知能研究から生まれたコンピュータシステムで、人間の専門家(エキスパート)の意思決定能力をエミュレートするものである。 専門家のように知識についての推論によって複雑な問題を解くよう設計されており、通常のプログラミングのようにソフトウェア開発者が設定した手続きに従うわけではない。 1970年代に人工知能の研究者によって開発され、1980年代にわたって商業的に適用され、AIソフトウェアとして最初に成功を収めた形態である。
■ベイジアン・ネット
ベイジアンネットワーク(英: Bayesian network)は、因果関係を確率により記述するグラフィカルモデルの1つで、複雑な因果関係の推論を有向非巡回グラフ構造により表すとともに、個々の変数の関係を条件つき確率で表す確率推論のモデルである。 ベイジアンネットワークは,信念ネットワーク(belief networks )とかベイジアン信念
■マルコフモデル
それでも株価の動きや遺伝子の塩基配列の変動については、マルコフモデルとみなしていろんなことを考えることが多いです。なぜそうするかというと、マルコフモデルとして数学的に抽象化して得られたいろいろな研究成果が適用できて、何らかの合理的な判断に使うときに有効だからです。情報源: Team-lablog » 「マルコフモデル」
■ニューラルネット
ニューラルネットワーク(神経回路網、英: neural network, NN)は、脳機能に見られるいくつかの特性を計算機上のシミュレーションによって表現することを目指した数学モデルである。 研究の源流は生体の脳のモデル化であるが、神経科学の知見の改定などにより次第に脳モデルとは乖離が著しくなり、生物学や神経科学との区別のため、人工ニューラルネットワーク(人工神経回路網、英: artificial neural network, ANN)とも呼ばれる。
■遺伝的アルゴリズム
遺伝的アルゴリズム(いでんてきアルゴリズム、英語:genetic algorithm、略称:GA)とは、1975年にミシガン大学のジョン・H・ホランド(John Henry Holland)によって提案された近似解を探索するメタヒューリスティックアルゴリズムである。人工生命同様、偶然の要素でコンピューターの制御を左右する。4つの主要な進化的アルゴリズムの一つであり、その中でも最も一般的に使用されている。
15,『あることをたったひとつの見方で理解しても、本当に理解したことにならない。
うまくいかなくなったときに、ひとつの考え方に囚われて、他に逃げ場がなくなってしまうからだ。
なにごとも自分たちにとって意味があるかどうかは、それを既知のもの全てとどうつなげるかにかかっている。
「丸暗記」する人が本当に内容を理解しているわけではない。というのはそういう意味だ。
いくつか違った見方ができれば、ある方法が失敗しても別の方法を試せる。
もちろん、行き当たりばったりにつなげようとしても頭が混乱するだけだ。しかし、きちんとつなげることができれば、頭の中でアイディアをぞんぶんに検討でき、ぴったりのものが見つかるまで多角的にアプローチできる。
これが思考というのだ!』
マーヴィン・ミンスキー
チューリングテスト (英: Turing test) とは、アラン・チューリングによって考案された、ある機械が知的かどうか(人工知能であるかどうか)を判定するためのテスト。
アラン・チューリングの1950年の論文、『Computing Machinery and Intelligence』の中で書かれたもので、以下のように行われる。
人間の判定者が、一人の(別の)人間と一機の機械に対して通常の言語での会話を行う。 このとき人間も機械も人間らしく見えるように対応するのである。
第六章「衝撃」
「衝撃」
1,『未来はそれが実際におこるずっと前に、われわれの中に入り込み、みずからの姿を変えようとしている。』
ライナー・マリア・リルケ
ライナー・マリア・リルケとは、
ライナー・マリア・リルケは、オーストリアの詩人、作家。シュテファン・ゲオルゲ、フーゴ・フォン・ホーフマンスタールとともに時代を代表するドイツ語詩人として知られる。 プラハに生まれ、プラハ大学、ミュンヘン大学などに学び、早くから詩を発表し始める。
2,『未来について広く考えられていることの中でももっとも大きなあやまちは、未来は振りかかるものであり、みずからが創りだすものではないと考えることだ。』
ミハエルアニシモフ
3,『「神を演ずること」は人間性のもっとも高度な表現である。
われわれ自身を改良し、周囲の環境に打ち勝ち、子孫に最善の将来を用意しようとする衝動は、人間の歴史を突き動かす力の源である続けている。
このような「神を演ずる」という衝動がなければ、今日あるような世界は存在しなかっただろう。
いまだにわずか数百万の人間がサバンナや森林に暮らし、狩猟と採取によってかろうじて生計を立ていたはずだ。
書物や歴史や数学はなく、自分たちの属する宇宙や自身の内なる働きといった複雑な事柄を理解することもなかっただろう。』
ラーミズ・ナーム
4,『こんなにもいろいろな人がいる』
ドノヴァン[1960年台のフォーク・ロックシンガー]
『機械はどんどん人間のようになっていき、人間はどんどん機械のようになっていく。』
ロドニー・ブルックス
『ひとたび自然から外に出たならば、もう二度と身にまとうまい
自然からなる自分の肉体と形などは、望むものは、ギリシャの金細工師が作る
鍛金とエナメルでできた体がほしい』
ウィリアム・バトラー・イェイツ「ビサンティウムへの船出」
ウィリアム・バトラー・イェイツとは、
ウィリアム・バトラー・イェイツは、アイルランドの詩人、劇作家。イギリスの神秘主義秘密結社黄金の夜明け団のメンバーでもある。ダブリン郊外、サンディマウント出身。作風は幅広く、ロマン主義、神秘主義、モダニズムを吸収し、アイルランドの文芸復興を促した。日本の能の影響を受けたことでも知られる。
5,『われわれが見たり感じたりすることはみな、夢の中の夢にすぎないのか。』
エドガー・アラン・ポー
エドガー・アラン・ポーとは、
エドガー・アラン・ポーは、アメリカ合衆国の小説家、詩人、雑誌編集者。マサチューセッツ州ボストンに生まれる。生まれた直後に両親を失って商人アラン家に引き取られ、幼少期の一時期をロンドンで過ごした。
6,『コンピュータ・プログラマーは宇宙の創造主で、そこでは彼ひとりが銀行立法者となる。
どんな脚本家も演出家も、皇帝も、強力であったが、舞台や戦場の計画を練るうえでこれほど絶対的な権威はもたなかったし、これほど揺るぎなく忠実な俳優や軍隊を指揮することもなかった。』
ジョセフ・ワイゼンバウム
ジョセフ・ワイゼンバウムとは、
ジョセフ・ワイゼンバウムは、ドイツ系アメリカ人でMITの計算機科学の名誉教授を務めていた。
7,『ある風の強い日のこと、二人の僧がはためいている旗について議論していた。
ひとりは「風ではなく、旗が動いているのだ」と言い、ひとりは「いや、旗ではない。風が動いているのだ」と言っている。
そこへ、三人目の僧が通りかかって言った。「風は動いていない。旗も動いていない。動いているのはあなたがたの心だ」』
禅のたとえ話
8,『誰かがこう言ったとしよう。「この蝶々をあるがまま思い描きなさい。ただし、美しくではなく醜く」』
ルートウィッヒ・ウィトゲンシュタイン
ルートヴィヒ・ヨーゼフ・ヨーハン・ウィトゲンシュタインとは、
ルートヴィヒ・ヨーゼフ・ヨーハン・ウィトゲンシュタインは、オーストリアのウィーンに生まれ主にイギリスのケンブリッジ大学で活躍した哲学者である。著作活動は母語のドイツ語で行った。後の言語哲学、分析哲学に強い影響を与えた。
9,『生物科学のどこを探しても、死の必然性を解き明かす手がかりがないのは実に驚くべきことだ。
仮に永久機関を作ろうとしても、われわれが学んだ数々の物理法則からするとそれは絶対に不可能だとわかっている。
そうでなければ法則が間違っているのだ。しかし、生物学においては、まだ死の必然性を裏付ける証拠は見つかっていない。
このことからわたしは、死は必ずしも避けられないものではないと考える。
生物学者がわれわれの苦しみに原因となっているものを発見するのは時間の問題であり、この恐るべき普遍的な病、あるいは人体のはかなさは、いずれ解消されると考えている。』
リチャード・ファインマン
10,『決して負けるな、決して屈するな、決して、決して、決して、決してー
何であろうと、大事か小事がにかかわらず、決して屈してはならない。』
ウィンストン・チャーチル
『まずは、永遠の生命を!他は全て持つことができる。』
コーウィン・プレイター
『避けられない死は、生物進化の基礎となるが、だからといってそれがよいことだというわけではない。』
ミハエルアニシモフ
11,『仮にあなたが200年前の科学者で、どうすれば衛生を改善させて幼児死亡率を激減させられるかを理解したとしよう。
あなたがそれについて話すと、誰かが背後でこう言う。「ちょっと待て。そんなことをすれば人口爆発が起こるぞ!」あなたが、「いや、皆がセックスの時にこのへんてこなゴムを着ければ全てうまくいくはずだ」と答えても、誰もとりあわなかっただろう。
しかし、それはまさに現実のこととなったー障壁式避妊法は広く採用されたのだ(時を同じくして幼児死亡率は低下した)。』
オーブリー・デ・グレイ
不老不死の研究家 オーブリー・デ・グレイとは、
オーブリー・デ・グレイはイギリスの著述家、老年学者。SENS RESEARH FOUNDATIONの主任研究員 。医療技術により現在生きてる人間が確証されてるいるよりはるかに長い寿命を生きる可能性を主張する科学者である。 老化は代謝の結果生じるdamageの蓄積である 「老化は避けられる」
著書「老化を止める7つの科学―エンド・エイジング宣言」
内容:もう、年をとる必要はない―健康で元気に長生きすることは誰もが願うことだ。老化のプロセスを遅くすることがいつかできるだろうと、いまでは多くの老年生物学者が認めている。その中でも、“不老不死を研究するケンブリッジ大学博士”として有名なオーブリー・デグレイは、もっとも強気な青写真を描いている。老化を遅らせるだけでなく、加齢にともなう身体的ダメージを取り去り、生物学的な若さを無期限に享受できるような生物医学的テクノロジーが、いまや手に届くところにあると、デグレイ博士は確信しているのだ。一〇〇〇歳まで生きる処方箋。 『われわれには死すべき義務がある』
ディック・ラム コロラド州元知事 『われわれの中には、これはむしろ哀れなことだと考える者もいる。』
バートランド・ラッセル 1955年、1日あたり約10万人が老衰で死んでいる統計へのコメントバートランド・ラッセルとは、
第3代ラッセル伯爵、バートランド・アーサー・ウィリアム・ラッセルは、イギリスの哲学者、論理学者、数学者、貴族。イギリスの首相を2度務めた初代ラッセル伯ジョン・ラッセルは祖父である。名付け親は哲学者のジョン・スチュアート・ミル。
『進化、すなわち人類を生み出した過程は、ただひとつの目的をもっている。
それは最大限の自己複製が可能な遺伝子機械(ジーン・マシーン)を作ることだ。
振り返ってみると、これは生命のように複雑な構造が、知性のない宇宙にどうにか生まれ出る唯一の方法だった。
しかしこの目的は、死や苦しみや短い寿命をもたらすので、しばしば人間の利害とは一致しない。
これまでの人間の進歩は、進化上の束縛を打ち破る歴史であった。』
ミハエル・アニシモフ
12,『同じレベルにとどまる心は、永遠の命を得ることはできない。成長しなければ、数千年後には、人間というよりも繰り返しを続けるエンドレステープのような存在になっているだろう。
限りなく長く生きるには、心も成長しなくてはならない…そして十分成長したとき、振り返る…そのときもともとの心にたいしていかなる共感を抱くことになるのだろうか。
のちの存在は、もとからあったもの全てであるばかりでなく、はるかにそれを超えたものなのである。』
ヴァーナー・ヴィンジ 『将来の帝国は心の帝国である。』
ウィンストン・チャーチル
13,『「その瞬間の恐ろしさを」王は続けた。「余は決して、決して忘れないだろう!」「そうでしょうとも!」と女王は言った。
「書き留めておこないのであれば、の話ですけど」』
ルイス・キャロル「鏡の中アリス」
『その存在を確信できるのは、ことわざにも言うとおり、死と税だけであるーしかし、死について確信しすぎてはいけない。』
ジョセフ・ストラウト 神経科学者
『わたしにはわかりません。ただ、それがなんであろうと、あなたがそれに課税することだけは確信しております。』
マイケル・ファラデー 電磁気学のデモンストレーションに関して、どんな実用品ができるのかという英国大蔵省からの質問に答えて
マイケル・ファラデーとは、
マイケル・ファラデーは、イギリスの化学者・物理学者で、電磁気学および電気化学の分野での貢献で知られている。 直流電流を流した電気伝導体の周囲の磁場を研究し、物理学における電磁場の基礎理論を確立。それを後にジェームズ・クラーク・マクスウェルが発展させた。
『あの快い夜の中へおとなしく入ってはいけない。
老人は日暮れには、燃えさかり荒れ狂うべきなのだ。
光の滅んでいくのを激怒せよ。』
ディラン・トマス
ディラン・マーレイス・トマスは、ウェールズの詩人および作家。
14,『科学は知識の集大成であり、知恵は人生の集大成である』
イマヌエル・カント(1724~1804年)
イマヌエル・カントとは、
イマヌエル・カントは、ドイツの哲学者、思想家。プロイセン王国出身の大学教授である。『純粋理性批判』、『実践理性批判』、『判断力批判』の三批判書を発表し、批判哲学を提唱して、認識論における、いわゆる「コペルニクス的転回」をもたらす。コペルニクス的転回とは、
カントが自己の認識論上の立場を表わすのに用いた言葉。これまで,われわれの認識は対象に依拠すると考えられていたが,カントはこの考え方を逆転させて,対象の認識はわれわれの主観の構成によって初めて可能になるとし,この認識論上の立場の転回をコペルニクスによる天動説から地動説への転回にたとえた。
『もしあらゆる道具が他者の意のままに、あるいは他者の意志を慮って(おもんぱかって)仕事を成しとげるなら、もし動かす手がないのに機の杼(はたのひ)[横糸を左右に通す道具]が織物を織ったり、ピックがリラを爪弾いたりするなら、親方は職人を、主人は奴隷を必要としなくなるだろう。』
アリストテレス
※慮っての意味…周囲の状況などをよくよく考える。思いめぐらす
『書くことが考案される前は、ほぼあらゆる見解は初めてのものとして受け止められた(少なくとも少人数のグループにとってはそうであった)。
初めてのときは、何もかもが新しい。これに引き換え今日のわれわれの時代、芸術におけるあらゆる取り組みは、これまでなにがなされてきたのかを熟知したうえで行われる。
ポストヒューマン時代の初期には、ものごとはふたたび新しいものとなるだろう。なぜなら、人間の能力をはるかに超える要求をするものはそれがなんであれ、ホメロスもダ・ヴィンチもシェークスピアもなしえていないという意味で新しいものであるからだ。』
ヴァーナー・ヴィンジ
『今や[わたしの意識の]1部はインターネット上で生き、そこに常駐しているように見えます…
ある学生は教科書を開いているかもしれません。テレビは点いたまま消音になっています…
彼らはヘッドホンで音楽を聴いているのです…eメールやインスタント・メッセージング(IM)の他に、宿題のウィンドウも開いています…
マルチタスクを行っている学生は顔と顔を合わせる世界よりオンラインの世界の方を好みます。
「現実の人生は」と彼は言います。「もうひとつの窓にすぎない」』
クリスティン・ベーゼ MIT教授シュリー・タークルの所見を報じて
■シュリー・タークル
「繋がっていても孤独」
テクノロジーに期待すればするほど、相手に望むことが少なくなるのでしょうか?
シェリー・タークルは、私達が使う機器やオンライン上の人格が人間関係をどう再定義するかを研究しています。そして私達に新しい人間関係、絆のあり方について真剣に考えるよう問いかけます。
著書「接続された心―インターネット時代のアイデンティティ(1998/12)」
内容:本書は、インターネットで何が起こっているのか、どのように心はかたちを変えつつあるのかを真摯に捉えるべく、ネットワーカーのパーソナリティに着目して分析した、第一級のインターネット研究書である。
人種、国家を超えて何千万人もの人間を結び付ける新たな空間、インターネット。そこに集う人々の、生活様式、社会認識、自己認識のあり方など、変わりゆく心のかたちを分析したレポート。
15,『テクノロジーは、人々が万物を体験しなくてもいいように世界を編成する方法である。』
マックス・フリッシュ「アテネに死す」
マックス・フリッシュとは、
マックス・フリッシュは、スイスの小説家、劇作家、建築家。デュレンマットとともに戦後スイスを代表する作家の一人である。
『人生は向こう見ずな冒険か、あるいはなにもないかのどちらかだ。』
ヘレン・ケラー
■インテリジェントとは
高い知能を有するさま。聡明な。知的な。
16,『宇宙はわれわれが考えるより奇妙であるだけでなく、われわれが考えうるよりさらに奇妙なのである。』
J・B・S・ホールデン
J・B・S・ホールデンとは、
ジョン・バードン・サンダースン・ホールデンはイギリスの生物学者で、普通はJ・B・S・ホールデンと呼ばれる。 『宇宙はそのもっとも小さな産物をとおして自らに何を問いかけているのか。』
D・E・ジェンキンス 英国国教会の神学者
『宇宙はなにを計算しているのだろう。われわれにわかる範囲で言えば、宇宙はひとつの質問にたいしてひとつの答えを出しているわけではない…
そうではなく、宇宙は自分自身を計算しているのだ。
標準理論[宇宙の4つの力のうちの重力を除く3つ、電磁力、強い力、弱い力を統一する理論]のソフトウェアから動力を得て、宇宙は量子場、化学物質、バクテリア、人間、星、銀河を計算する。
計算するにつれて、宇宙自身の時空幾何学は、物理法則が認める究極的に精密なものへとまとめられていく。
計算とは存在そのものなのだ。』
セス・ロイドとY・ジャック・ヌグ
セス・ロイドとは、
セス・ロイドは、マサチューセッツ工科大学の機械工学の教授。自ら量子機械工学者と称している。 1978年、フィリップス・アカデミーを卒業。
著書「宇宙をプログラムする宇宙―いかにして「計算する宇宙」は複雑な世界を創ったか? 」
内容:宇宙は何のために存在するのか?それは、計算をするためである。何を計算しているのか?それは、宇宙自体、すなわち自分自身である。超微小な粒子を扱う量子技術の向上につれて発展してきた量子情報理論によれば、宇宙とは巨大な量子コンピュータであり、自らを計算によって作り出しているという。そして、宇宙が多様な物体に満ちあふれた、複雑な様相を呈しているのも、宇宙のこの「計算する」能力のためらしい。猫が生きていてかつ死んでいる、荒唐無稽なことが理屈のうえで起きるのが、素粒子から成る量子の微小世界である。その量子を用いた、従来のコンピュータとは桁違いの能力をもつ量子コンピュータに関する第一人者セス・ロイドが綴る、大胆かつ刺激的な科学解説。
■収束加速の法則とは、
収穫加速の法則(The Law of Accelerating Returns)とは、テクノロジーは指数関数的に発展するという法則である。 アメリカの発明家であり未来学者であるレイ・カーツワイル氏によって提唱された。
■量子ディスエンタングルメント(量子のもつれ)とは、
実際、量子力学建設の立役者であったシュレーディンガー自身による「シュレーディンガーの猫」という有名なパラドックスを生んだほどです。さらに、この重ね合わせの真の不思議さは2つの粒子の重ね合わせにおいて決定的になります。それが量子もつれ(量子エンタングルメント)という状態です。
情報源:量子力学が創り出す不思議な世界ー量子テレポーテーション!ー
■人間原理とは、
人間原理(にんげんげんり、英:Anthropic principle)とは、物理学、特に宇宙論において、宇宙の構造の理由を人間の存在に求める考え方。「 宇宙が人間に適しているのは、そうでなければ人間は宇宙を観測し得ないから」という論理を用いる。 これをどの範囲まで適用するかによって、幾つかの種類がある。 人間原理を用いると、宇宙の構造が現在のようである理由の一部を解釈できるが、これを自然科学的な説明に用いることについては混乱と論争がある。
第七章「わたしは特異点論者(シンギュラリタン)だ」
「わたしは特異点論者(シンギュラリタン)だ」
1,『あらゆる愚行の中でもっともよく見られるものは、明らかに真実でないことを頑なに信じこむことである。』
ヘンリールイスメンケン[米国の著述家]
ヘンリールイスメンケン (H. L. Mencken)とは、
米国のジャーナリスト。元・「アメリカン・マーキュリー」誌編集長。ボルティモア生まれ。別名ヘンリー・エル メンケン。
1908年「スマート・セット」誌の文芸欄を担当し、’24年G.J.ネーサンと「アメリカン・マーキュリー」を創立し、ネーサンが去った翌年から編集長を務める。ピューリタニズムやデモクラシーなど自国文化の因襲性や自己満足的傾向を徹底的に批判し、アメリカ独自の文学をもつべきことを主張、ドライサーやS.アンダーソン、S.ルイスら新進作家擁護の論陣を張る。独特なユーモアと毒舌の偶像破壊の批評は多くの読者を獲得し、’20年代のもっとも戦闘的な批評家である。著書に「アメリカ英語」(’19年)など。
『何世紀も続いた伝統に根ざす人生哲学は、個人的生活、組織的生活、そして社会的生活に関する英知に満ちている。
だが、今日のわれわれの目からすれば、そのような伝統には欠陥もまたあるものだ。
近代科学以前の時代に生まれた哲学なのだから、誤った結論が散見されたとしても不思議はない。加えて、古来の人生哲学は、今日われわれが直面する根本的な問題に関してはほとんど意味をなさなくなっている。
というのも現代では、経済的、文化的、政治的な力がグローバルな関係を変化させ、先端技術によって、個人としての、また人間としてのアイデンティティを変えられるようになっているからだ。』
マックスモア
「エクストロピーの法則」
エクストロピーextropyとは、
〔生命体は科学技術の力によって従来の限界を超えてその力を伸ばし続けることが可能だという超人間主義(transhumanism)に基づいた、生命体がその知能やエネルギーなどを増進させ生長させる度合いのことを指す。
技術的な用語ではなく概念的な言葉であり、エントロピー(entropy)の反意語というわけではない。
1987年南カリフォルニア大学にいたTom Bellの造語で、そこで出会ったイギリスのマックス・モア(Max More)が論文でこの言葉の定義を行った。〕エクストロピー研究所【組織】Extropy Instituteとは
〔超人間主義に基づき、エクストロピーを研究するために1992年にマックス・モア(Max More)が創設し、2006年に閉鎖された。
情報源: エクストロピーの英訳|英辞郎 on the WEB:アルク
2,『確かに、われわれには魂がある。しかしそれはたくさんの極小ロボットからなっている。』
ジュリオ・ジョレッリ
『機能性や意識に影響を及ぼさない限り、基体がなんであろうと道義上重要ではない。
誰かがシリコンでできていようと、生身のニューロンでできていようと、道義的に問題はない(肌の色が白くても黒くても関係ないのと同様に)。
人種差別や動物種による差別を認めないのと同じ見地から、炭素中心主義や生物優先主義を拒絶すべきだ。』
ニックボストロム「インテリジェントマシンの論理に関する提案(2001年)」
『哲学者たちは長らく、自分たちの子ども世代は、先祖の時代よりもはるかに複雑な世界に生まれついたのだと指摘してきた。
変化は加速するものであることに対するこうした早い時期からの、そしておそらくは無意識の認識こそが、西洋の伝統における多くのユートピア思想や終末論、千年説の触媒となってきたのかもしれない。
しかし現代において事情が異なるのは、いまや預言者に限らず全ての人が、ある程度、進歩の速さに気づいているという点だ。』
ジョンスマート 未来学者
3,『脳を工場ほどの大きさに拡大してその中を歩いたとしても、意識はどこにも見つからないだろう。』
ライプニッツ
『愛を思い出すことができるのだろうか?
それは地下室でバラの匂いを思い起こそうとするようなものだ。花の姿は目に浮かんでも、匂いは思い出せない。』
アーサー・ミラー
アーサー・ミラーとは、
アーサー・アッシャー・ミラーは、アメリカ合衆国の劇作家。代表作は『セールスマンの死』など。
『意識ある存在が、なにかあるものを知っている、と言うとき、それは単に「彼はそれを知っている」という意味ではなく、
「彼は自分がそのことを知っていると知っている」という意味なのではないか。そしてさらに、
「彼は自分がそのことを知っていると知っていることを知っている」という意味なのではないか。さらに…
といった具合に、この問いかけはどこまでも続く。
ここに無限性があることをわれわれは認識する。だが悪い意味での無限後退ではない。
答えのほうではなく、問題そのもののほうが、無意味なものとして、じきに途絶えてしまうからだ。』
J・R・ルーカス オックスフォード大学の哲学者 1961年の論文「精神と機械とゲーデル」より
『夢は、それが続いている限り現実だ。人生なら、なおさらそうなのではないか?』
ハヴェロック・エリス[英国の性心理学者 1859~1939年]
ハヴェロック・エリスとは、
ヘンリー・ハヴロック・エリスは、イギリス生まれの医師・性科学者・心理学者・社会運動家・文芸評論家。 性について調査・執筆した大著『性の心理』は、イギリスで発禁となり、アメリカで刊行された。彼はナルシシズムと自体愛の概念を広めたとされており、後に精神分析へと導入された。 著作「夢の世界 」「ニーチェ入門―生を肯定する哲学」
「きみ自身がきみを創りだした。
それが、言ってみればきみがきみという人である理由というわけだ。」
P508対話の中で登場するダーウィンの言葉より
『諸君はなぜ諸君なのか?』
YRUU(ヤング・レリジャス・ユニテリアン・ニバーサリスツ)[米国プロテスタント教会、ユニテリアン・ユニバーサリスト協会の青年組織]の含蓄(がんちく)のある問いかけ。著者は少年時代の1960年初め、同組織で活動。当時の名称はLRY(リベラル・レリジャス・ユース)だった。
『あなた方が探し求めているのは、誰が見ているか、である。』
アッシジの聖フランシスコ
『意志の自由とは、しなければならないことを、喜んで行える能力のことだ。』
カール・G・ユング
カール・グスタフ・ユングとは、
カール・グスタフ・ユングは、スイスの精神科医・心理学者。深層心理について研究し、分析心理学を創始した。
著書「自我と無意識」
内容:本書は、ユングが多年にわたる経験から得た所見をできるだけ平易に、なんの予備知識も持たない読者に解き明かそうと努めたものであって、ペルソナ、アニマ、アニムス、自己といったユング心理学の基礎概念について、これほど丹念な説明を加えた自著は他にほとんどないといってよい。
『量子論者の言う偶然は、アウグスティヌス信奉者の言う論理的自由ではない。』
ノーバート・ウィーナー
ノーバート・ウィーナーとは、
ノーバート・ウィーナーはアメリカ合衆国の数学者。ミズーリ州コロンビア生まれ。サイバネティックスの創設者として知られている。 父親はイディッシュ語研究などで知られるビャウィストク出身のポーランド系ユダヤ人言語学者レオ・ウィーナー。
『わたしは、ごくふつうに死に、数人の友人とともにマディラ酒の樽に沈められたい。時期が来るまで。
それから、わが愛する祖国の太陽のぬくもりで、この世に呼び戻されたい!
だがわれわれが生きているのは科学の萌芽期とも言うべき世紀であり、その進歩は微々たるもので、生きている間にそのような技術の完成を見ることhできそうになり。』
ベンジャミン・フランクリン(1773年)
『「わたし」とは、長時間持続する物質とエネルギーのパターンである…わたしは進化するパターンであり、自分のパターンの進化を、みずから方向づけられる。知識もパターンであり、その点で単なる情報と区別されている。
知識を失うことは、重大な損失である。したがってひとりの人間を失うことは、究極の損失となる。515P』 『感情移入の領域』
「ますますソフトウェアが仲介する活動が増すので、ネットワーク上のありとあらゆる情報の価値を反映することが、今の経済を引き続き成長させることにつながる。」
情報源: ジャロン・ラニアー 未来は誰のもの?Who Owns the Future Jaron Lanier
ジャロンラニアーとは、
著者=ジャロン・ラニア(Jaron Lanier):コンピューター科学者、作曲家、ビジュアルアーティスト、著作家。現在、マイクロソフトの社外研究者およびカリフォルニア大学バークレー校起業家・技術センター(CET)客員教授を務める。
バーチャルリアリティの研究でも有名で、「バーチャルリアリティ」という呼び方もラニアーが考案したものである。VPL Research社では、外科手術のシミュレーション、自動車内装のプロトタイプ作成、テレビ製造など、バーチャルリアリティを活用したさまざまなアプリケーションを世界に先駆けて開発した。
このような貢献が認められ、2009年には、IEEE(米国電気電子学会)からLifetime Career Awardを受賞。2006年にニュージャージー工科大学で名誉博士号を取得したほか、2001年にはカーネギーメロン大学Watson Awardを受賞。2005年の第1回Edge of Computation Awardでは最終選考に残った。
著書「人間はガジェットではない」
内容:21世紀、デジタル革命はどこに我々を導いていくのだろう?「バーチャルリアリティの父」と呼ばれた本書の著者は、このままでは暗澹たる未来が待っていると説く―新しいものを何一つ産まないマッシュアップが横行する文化のなか、クラウドコンピューティングの力を底上げするため、個々の人間の能力が不当に低く見積もられ、貶められる時代が来る、と。デジタルガジェット開発の立役者自らが、歴史を踏まえた透徹な視線をIT社会の現在抱える問題点に当てて、陥穽に落ち込もうとする現代人に鋭く警告する予見の書。
4,『現代の風潮は人類のことを、下等なものより地位を上げてきた存在だと見なしているー
生命はどろどろしたつまらないものに始まり、知的存在に終わる、と考えているのだ。
一方、伝統文化は人類を超越した存在から身を貶めた(おとしめた)ものと見なしている。
これについて人類学者のマーシャル・サーリンズは次のように説明する。
「われわれだけが、人間はサルより上等なものになったと思い込んでいる。
それ以外のものは皆、人間が神から身を落としたのは当然だと思っている。」』
ヒューストン・スミス[米国の哲学者] 著書「忘れられた真理―世界の宗教に共通するヴィジョン」
内容:存在の神秘を、人間は知りうるのか。究極への問いを忘却した現代に反逆し、叡智の伝統をよみがえらせる。「永遠の哲学」といわれるスピリチュアル思想の最もスタンダードな解説書、待望の邦訳。
マーシャル・サーリンズとは、
マーシャル・ディビッド・サーリンズはアメリカの文化人類学者である。
1930年生まれ。ミシガン大学卒業。コロンビア大学、ミシガン大学を経て、シカゴ大学教授。現代アリカの代表的人類学者。人類学と歴史学、経済学、社会学、政治学等を綜合する新進化論の理論的主導者として知られた。その後構造主義にのめり込み、構造主義が最も不得手とすると一般的に考えられている歴史研究と構造主義を融合する構造主義的歴史研究にうち込んでいる。
著書「石器時代の経済学」
内容:未開社会の狩猟・採集に関する豊富なデータを駆使して、「始原のあふれる社会」を実証的に描き、「飢えと過重労働」だけを見る旧来の未開社会観を根底から覆す。あわせて、生涯‐労働とは何かを問い直し、未開交換の相互性と外交術などの考察の上に、人類生存のための経済活動の理論を提示する。
『哲学者の中には、哲学とは、ある問題について、それを科学にゆだねるべきだとはっきりするまで適用する方法だと考える者がいる。
もしも哲学的な問題が経験主義的な方法に屈したとすれば、その問題はそもそも哲学的ではなかったのだとかんがえる者もいる。』
ジュリー・A・フォーダー
心理学者 ジュリーアラン・フォーダーとは、
ジェリー・アラン・フォーダーは、アメリカ合衆国の哲学者であり認識科学者であり、現在、ニュージャージー州のラトガーズ大学で教鞭をとっている。心の哲学と認知科学の分野で多くの著作があり、心のモジュール性や思考の言語仮説など、これら分野の基礎を築いた研究者である。
心のモジュール性とは、
心のモジュール性(こころのもじゅーるせい、英:Modularity of mind)とは、心が特定の機能を果たすために個別の生得的な構造を基盤に持ち、それぞれが進化的に発達したという概念を指す。
■『「スピリチュアル」と呼ばれるものこそ超越性の真の意味だと考える向きもあるが、実は超越性は現実世界の全てのレベルに見ることができる。
~したがって、人間の思考をその生物としての制約から解放することは、本質的にスピリチュアルな事業であるとも言える。P521
第八章「GNRの密接にもつれあった期待と危険」
GNRの密接にもつれあった期待と危険
1,『われわれは新しい世紀を迎えようとしているが、そこには計画も、統制も、ブレーキもない…
唯一考えられるのは現実的な選択肢は、放棄することである。
つまり、危険すぎるテクノロジーの開発を制御することである。そのためにはある種の知識を追求することは制御しなければならない。』
ビル・ジョイ「なぜ未来はわれわれを必要としないのか」
ビル・ジョイとは、
ウィリアム・ネルソン・ジョイ、通称ビル・ジョイは、アメリカ合衆国のコンピュータ科学者でありコンピュータ技術者。KPCB パートナー。元サン・マイクロシステムズ社 チーフサイエンティスト。BSD開発の初期にまとめ役として働き、viテキストエディタを開発したことで知られている。
ビル・ジョイの法則とは、
ビル・ジョイが1983年に提唱したプロセッサーに関する経験則。「プロセッサーの最大性能は1年単位で毎年倍増する」法則である。
『環境主義者たちはいまや、富と技術能力を十分に備えた世界という考え方とは、真っ向から対決していかなければならない。
もうこれ以上追求すべきではないのだ。』
ビル・マッキベン 地球温暖化を初めて指摘した環境主義者
『進歩が正しかった時代があったかもしれない。しかしそれは長く続きすぎた。』
オグデン・ナッシュ 米国の作家(1902ー71年)
『1960年代の末、わたしは急進的な環境活動家に変身していた。わたしは寄せ集めの活動家グループと一緒におんぼろハリパ[カレイに似た大型寒海魚]漁船に乗って北太平洋を横切り、ニクソン大統領時代最後の水爆実験を阻止しようとしていた。
その過程でわたしはグリーンピースを共同で設立した。
…環境主義者たちはもっともらしい議論をし、鯨の保護や空気や水の浄化など善い行いもした。しかし今や彼らはしっぺ返しを受けている。
環境主義者たちはバイオテクノロジー全般、特に遺伝子工学にたいする反対運動を起こしたことで、自らの知的・道徳的な破綻を露呈してしまった。
人類や環境に大いに貢献しうるテクノロジーをいっさい認めない方針をとったため、科学者、知識人そして国際主義者たちから見放されてしまったのだ。
メディアや大衆がその姿勢の異常さに気がつくのは時間の問題だろう。』
パトリック・ムーア
『ただ私は、テクノロジーを嫌悪するあまりそこから逃避することは、彼らにとって自滅的なことだと思っているのだ。
ブッダや神が花びらや山の頂に住んでいるのと同じように、デジタル・コンピュータの回路やバイクの変速ギアのなかにもそのまま真理が宿っているのである。そう考えなければ、ブッダの部品を汚すことになる
ーそれはとりもなおさず自分自身を卑しめることに他ならない。』
ロバート・M・パーシグ[禅とオートバイ修理技術ー価値の探求]
2,『それはおよそ善き時代でもあれば、およそ悪しき時代でもあった。知恵の時代であるとともに、愚痴の時代でもあった。
信念の時代でもあれば、不信の時代でもあった。光明の時でもあれば、暗黒の時でもあった。
希望の春でもあれば、絶望の冬でもあった。前途はすべて洋々たる希望にあふれているようでもあれば、まだ前途はいっさい暗黒、虚無とも見えた。
人々は真一文字に天国を指しているかのようであれば、また一路その逆を歩いているかのようにも見えた。』
チャールズ・ディケンズ「二都物語」
『脱人間(ポストヒューマン)になることを拒否し、従来型の人類のほうがよいと考えるのは、鋤(すき)の弁護をするようなものである。
鋤のような古い道具は、役に立たないと批判されても、なくなることはないものだ。』
ジェームズ・ヒューズ-コネティカット州トリニティ・カレッジの社会学者、トランス・ヒューマニスト協会事務局長、「人類は脱人間になることを歓迎すべきか拒否すべきか」の討議で
3,『今日の太陽電池並みに非効率的な「葉」をもった「植物」が、本物の植物を駆逐し、生物環境を食べられない葉で埋め尽くすのかもしれない。
タフな雑食性の「バクテリア」が本物のバクテリアを駆逐するかもしれない。
なにせ彼らは風に舞う花粉のように広がり、すみやかに複製され、数日のうちに生物環境をちりに帰してしまうこともできるのだ。
危険な複製物は制止するにはあまりに頑丈で小さく、あらかじめ対策を講じていなければ急速に広がってしまうだろう。
われわれはウィルスやショウジョウバエを抑えこむのでさえ、手こずっているのだから。』
エリック・ドレクスラー
『もしささいな知識が危険だというなら、危険から逃れた人間などどこにいるのか?』
トマス・ヘンリー
トマス・ヘンリー・ハクスリーとは、
トマス・ヘンリー・ハクスリーはイギリスの生物学者。ハックスリー、ハクスレーと表記されることもある。「ダーウィンの番犬」の異名で知られ、チャールズ・ダーウィンの進化論を弁護した。 リチャード・オーウェンとの論争においては、人間とゴリラの脳の解剖学的構造の類似を示して進化論を擁護した
GNRテクノロジーのリスクとは、
GNRテクノロジーでは、「知識」さえ持っていれば、小人数の集団でも、あるいは、個人でさえも、大量破壊を引き起こすことは可能です。現に、フィリピンのハッカーが作った「ILOVEYOU」というコンピュータ・ウィルスは、またたくまに、全世界に広がり、76億ドル以上の被害を与えたといいます。ビル・ジョイの警告
4,『文明における大きな進歩は、その進歩を生んだ文明を破壊するだけで終わる。』
アルフレッド・ノート・ホワイトヘッド
『われわれは本質的に金魚から生まれた。しかしそれはわれわれが動きまわって金魚を全部殺したということではない。
おそらく(AIだって)われわれに1週間に1回は餌を与えてくるだろう…もしあなたが人間より10の18乗も高いIQをもつ機械をもっていれば、それに生活をまかせたい。少なくとも管理してほしいと思わないだろうか?』
セス・ショスタック E・Tは(多分いる)ー心して待て
SETIの研究者であるセス・ショスタックは、24年以内に地球外生命体を発見できると賭けを申し出ます。そうでなければコーヒーを一杯おごると。何故、発見できるのか。そして、はるかに進んだ社会を発見することによって人類はどう影響を受けるのかについて語ります。
SETI(セティ、セチ)とは、
地球外知的生命体探査(ちきゅうがいちてきせいめいたいたんさ、Search for Extra-Terrestrial Intelligence)とは、地球外知的生命体による宇宙文明を発見するプロジェクトの総称。頭文字を取って「SETI(セティ、セチ)」と称される。アクティブSETI(能動的SETI)に対して、パッシブ(受動的)SETIとも呼ばれる。現在世界では多くのSETIプロジェクトが進行している。
5,『人間の精神が異質な着想を嫌い、執拗にそれに抵抗する様はまさに、人間の身体が異質なタンパク質にたいするがごとしである。』
W・I・ベヴァリッジ
ウィリアム・ヘンリー・ベヴァリッジとは、
ウィリアム・ヘンリー・ベヴァリッジ(William Henry Beveridge、1879年3月5日 – 1963年3月16日)は、イギリスの経済学者、政治家。1942年に発表された「社会保険と関連サービス」(ベヴァリッジ報告として知られる)と題された報告書は、第二次世界大戦後のイギリスだけでなく、日本を含む先進諸国の社会保障制度の構築に多大な影響を与えた。
『もし…ある科学者がなにかは可能だと言ったら、彼はほとんど確実に正しい。しかし不可能だと言ったら、彼はおそらく間違っている可能性が高い。』
アーサー・C・クラーク
アーサー・C・クラークとは、
サー・アーサー・チャールズ・クラークは、イギリス出身のSF作家。20世紀を代表するSF作家の一人であり、科学解説者としても知られている。代表作「2001年宇宙の旅」
エピローグ
1,『私という人間が世間の目にどう映っているのかは知らないが、自分には海辺で遊ぶ子どものようなものだとしか思えない。
いつも見るものよりなめらかな石ころや、きさいな貝殻を見つけては、一生懸命になっている間にも、眼前には真理の大海が、発見されぬまま広がっているのだ。』
アイザック・ニュートン
『人生の意味は、創造的な夢である。感情やプライバシーな想いとしての愛ではなく、世界に向けて歩を進め、何かオリジナルなことをやろうとする。ダイナミックな力としての愛である。』
トム・モリス「アリストテレスがGMを経営したら、新しいビジネスマインドの探求」
『指数関数的にも必ず終わりがある…しかしわれわれはその「終わり」がくるのを遅らせることはできる。』
ゴードン・ムーア(2004年)科学者
ゴードン・ムーアとは、
ゴードン・ムーアは、Intel Corporationの設立者の一人であり、現名誉会長である。
ムーアの法則とは、
ムーアの法則(ムーアのほうそく、英: Moore’s law)とは、大規模集積回路(LSI IC)の製造・生産における長期傾向について論じた1つの指標であり、経験則に類する将来予測である。
ムーアの元々の文章は以下である。
「部品あたりのコストが最小になるような複雑さは、毎年およそ2倍の割合で増大してきた。短期的には、この増加率が上昇しないまでも、現状を維持することは確実である。より長期的には、増加率はやや不確実であるとはいえ、少なくとも今後10年間ほぼ一定の率を保てないと信ずべき理由は無い。すなわち、1975年までには、最小コストで得られる集積回路の部品数は65,000に達するであろう。私は、それほどにも大規模な回路が1個のウェハー上に構築できるようになると信じている。」
■人間中心主義とは、
人間中心主義(にんげんちゅうしんしゅぎ)とは自然環境は人間によって利用されるために存在するという信念のことである。
2,『重要な科学革命全てに共通する特徴として、人間中心の宇宙という信念の台座から、傲慢な人間を1段ずつ引きずりおろしてきた。ということがあげられる。』
スティーブン・ジェイ・グールド 古代生物学者
スティーブン・ジェイ・グールドとは、
スティーヴン・ジェイ・グールドはアメリカ合衆国の古生物学者、進化生物学者、科学史家。1973年にハーバード大学の比較動物学教授となり、1982年からハーバード大学アリグザンダー・アガシ記念教授職を務めた。
『しかし、結局のところ中心にあるのは人間だ。脳内でモデルーバーチャルリアリティーを作り出す人間の能力は、見た目には地味な親指の機能とあいまって、技術という進化の別形態を導くのに十分なものだった。
こうした技術の発展によって、生物進化とともに始まった加速ペースが持続されてきたのだ。
この加速は宇宙全体がわれわれの指先の意のままになるまで続くだろう。593P』 あとがきにかえてより
『その数々の発明より「現代のエジソン」と称され、発明家にとってのアカデミー賞とも言われる「レメルソンーMIT賞」を受賞して賞金50万ドルを獲得したこともあり、1999年には「ナショナル・メダル・オブ・テクノロジー」をときの大統領クリントンから授与されているなど、本国アメリカでは大変に著名な人物である。』
超人間主義(transhumanism)に基づき、これからも1歩ずつ進めてまいります。
まとめのあとがきにかえて
臨界点(ティッピングポイント)にさしかかっていることを自覚し、そして人間超越に向けて…
人類とテクノロジーの融合を受け入れる準備が必要になってきたのかもしれません。 わたしたちは、革新し続ける必要があります。 これから、人と人、人と物の境界線はどんどんなくなっていくのですから…
今回も長文を最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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