98.楽観主義
98.楽観主義 A子にとって、全てはどうでもよかった。 日夜流れてくるニュースの事はもとより、お金の事も、人間関係の悩みもA子にとっては、どうでもいい些細なことだった。 流行りの服も別に欲しいとは思わないし、隣の家から時 […]
98.楽観主義 A子にとって、全てはどうでもよかった。 日夜流れてくるニュースの事はもとより、お金の事も、人間関係の悩みもA子にとっては、どうでもいい些細なことだった。 流行りの服も別に欲しいとは思わないし、隣の家から時 […]
97.電気信号 A博士は、脳の電気信号の仕組みを研究していた。 といってもそれは、心理療法として使えるほど精度の高いものではなかった。 A博士はそれでも構わなかった。 なぜなら唸るほど金があったからだ。 そこまでの精度が
96.罠 A男は、犯人が捕まるシーンをみるのが好きだった。 スカッとするのだ。 ドキュメンタリー番組は、特に好んで観ていた。 そこでA男はいつからか、捕まるシーンを目の前でみてみたい衝動にかられてきた。 「そのためには、
95.高額 A子は「できるだけ高い物」を買うように気をつけていた。 なぜなら「安物買いの銭失い」を信じていたからである。 A子はバーゲンセールを見ると、逆に腹立たしくなるほどだった。 もちろん高ければそれだけで買うという
94.意図 Aは、猟奇的殺人を行う事を決めた。 Aは、元々は穏やかな性格だった。 人間どころか蚊も殺せない性格だったのだ。 それがある出来事をきっかけに激変することになった。 それは二年前の出来事だった。 Aにとって全て
93.悩み A子は、悩みを友人に打ち明けた。 「最近、お金に困っているの」 友人は言った。 「大変ね。私も余裕があるわけじゃないけど、少しなら手助けできるかも。 いくら必要なの?」 A子は答えた。 「いえ、大丈夫よ。自分
92.神話 A男は、不治の病だと診断された。 現代の科学では治すことはできず、医者によると、このままでは九十九%の確率で死んでしまうとの事だった。 幸いA男は資産家だったため、財力には事欠かなかった。 その力を使い、A男
91.自信 Aは、自分に自信がなかった。 何をするにしても自信がなく、全てに対し億劫に感じていた。 それは生きていく自信がなくなるほどだった。 そんなある日の事。 Aはその日も、自信について考えていた。 するとAは「自信
90.恋心2 A子には、気になる人がいた。 どうしてもその人の事が、頭から離れないのだ。 どんな事でも、その人に繋げて考えてしまう。 その人の事を話せば、いつまでもいつまでも話せるほどになっていた。 そうは言っても、A子
89.宇宙 そこは銀河連邦の、とある研究所での話である。 A博士は助手に言った。 「これで、よしだな」 助手は言った。 「はい。設定は終わりました。 しかし博士、この装置は人道的に許されるものなのでしょうか?」 A博士は